バチ形石灯籠(ばちがたいしどうろう)

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 灯籠の形式として撥形がある。(以下バチ形と称す)バチ形の名称は(文献17)による。この形は法華寺形とも称せられ、「美人の立姿」とも形容される優美な形をもつ。この形は宮島の灯籠の62%を占める。
 この形は広島県、山口県ではよく目にするが岡山県ではかなり少なく近畿地方では非常に少ない。因みに奈良・春日神社、京都・石清水八幡宮、讃岐・金比羅宮を調査したところ、これらの神社は日本有数の灯籠の多いところで総数が数千基あるが、その中でバチ形は十指に満たない。