|
解題・説明
|
舌長鐙は「武蔵鐙(むさしあぶみ)」とも呼ばれ、馬上での運動性や安定性を重視して踏込(ふんごみ)部を長くしたもので、平安時代に武家を中心に成立した形態である。 本資料は、昭和15年(1940)頃、相模川鉄橋下流付近で砂利採取中に引き上げられ、平成16年(2004)に市民より平塚市(平塚市博物館)に寄贈された。 現存する鐙との形態の類似から鎌倉時代の製品と考えられる。鎌倉時代の舌長鐙の違例は極めて少なく、また、出土品というかたちで特定の地域との関係がとらえられることは非常に珍しい。平塚の中世史のみならず、本邦の馬具変遷を示す希少な資料である。
|