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目録ID mp000106-200010
文書名 弘前藩庁日記(国日記)
文書名(カナ) ヒロサキ ハンチョウ ニッキ クニ ニッキ
文書名(ローマ字) Hirosaki hancho nikki kuni nikki
別名 元禄14年2月27日条
別名(カナ) ゲンロク ジュウヨネン ニガツ ニジュウシチニチ ジョウ
別名(ローマ字) Genroku juyonen nigatsu nijushichinichi jo
文書名(欧文)
文書名に関する注記
差出・作成者 御日記方編
差出・作成者(カナ) オニッキ カタ
差出・作成者(ローマ字) Onikki kata
宛所
宛所(カナ)
宛所(ローマ字)
書写者
書写者(カナ)
書写者(ローマ字)
作成年 元禄14年(1701)2月
作成年終
数量 1冊
形状
寸法
寸法(縦) 30cm
寸法(横) 22.5cm
材質
形態に関する注記
保存状況
縮尺
その他の注記
言語 日本語
ISBN
ISSN
主題
主題(カナ)
主題(ローマ字)
関連する地域・場所
関連する地域・場所(カナ)
関連する地域・場所(ローマ字)
関連する人物・団体
関連する人物・団体(カナ)
関連する人物・団体(ローマ字)
内容年 1701
内容年終
内容
内容(カナ)
内容(ローマ字)
解題・説明 弘前藩は元禄8(1695)年の飢饉による農民経営の破綻状況を踏まえ、年貢収取強化策から安定的な収取策へと農政の転換を図った。殖産政策がその中心であり、その中の一つが、先進地からの養蚕技術・染色技術導入による絹織物生産であった。
 このことを推進したのが元禄6年に弘前藩に招聘された野本道玄(1655~1714)である事はよく知られている。実質的な推進は元禄12年以降であり、道元の進言によって同年、「織物師」として京都から欲賀(ほしか)庄三郎と富江(とみえ)次郎右衛門が招聘された。彼らの任務は織物技術の指導だけではなく、衣料繊維植物栽培、染色技術、養蚕全般にわたる指導であり、生産の向上を図るものであった。これら活動の推進機関・役所として取り立てられたのが織物会所(織座・織会所など多数の名称混用)である。元禄13年に「紺屋町」(現弘前市紺屋町)の「長内三益薬園会所」が会所にあてられ、翌元禄14年4月には紺屋町に近く、城下と鰺ヶ沢を結ぶ西浜街道沿いの石渡(いしわたり)(現弘前市石渡)に「石渡織場所」が完成し、繭を煮るかまどが15基据えられたとされる。なお、これにともなって、元禄13年7月には上方の織職人10余人、元禄15年には50人以上が来弘している。
 元禄14年2月27日条の本史料は、このような養蚕・染色技術の指導と生産の拡大を企図しようとしていた時期のものであり、ここでは、織物会所への繭の集荷についての方針が述べられている。村々から会所が「まへ」(繭)を直接買い上げた場合は例えば1石10匁となるが、仲買が入ると村々から6~7匁で買い上げ、会所に10匁で納めることになる。これでは村々の者の為にならない。そこで仲買の中間利潤を排除するために、生産者に「合判(あいはん)」(合印(あいいん))の木札を渡し、会所役人の持参した木札と照合して会所に直接売り渡すようにしたものである。大きな方針であり、家老中で詮議し、藩主にも木札を見せた上での決定であった。本史料掲載の合判木札の図はそのときのものである。この決定は大きくは藩専売制を志向するものであり、藩=「織物会所」による繭の独占的な買い占めであった。
 なお、本史料掲載の「国日記」(2月20日~29日、3冊の内の3)にはこのこと関連して、2月22日条に、「織物師」(欲賀・富江)からの要請として、「桑畑仕立、蚕飼立、紅花、からむし苧、藍」の領内における生産奨励と藩による強力な「買取」、特に繭の買い付けについては、商品価値の高い絹を産する1匹づくりの「きんこ繭」(上繭の絹子(きぬこ)繭)への限定を求めた記載がある。「合判」を用いての藩の独占的な買取は、全国市場で通用する商品生産へと連動していたのである。(瀧本壽史)
【参考文献】
 浪川健治「蚕飼養法記 解題」『蚕飼養法記・養蚕規範・蚕茶楮書・製茶図解・樹芸愚意』(日本農書全集47、農山漁村文化協、1997年)
 『青森県史 通史編2 近世』(青森県、2018年)
解題・説明(英語)
来歴
来歴(英語)
所蔵機関 弘前図書館
原資料の所在地 弘前図書館
資料番号 通史3-137
管理記号 TK215-1-445
カテゴリ区分 文書・記録
資料種別 古文書
資料分類(大分類) 津軽家文書
資料分類(中分類) 弘前藩庁日記
資料分類(小分類)
文化財情報
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参照データ
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自治体史掲載 織物会所合印木札の図(『新編弘前市史』通史編3(近世2) 第7章第三節)
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