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弘前市立弘前図書館/おくゆかしき津軽の古典籍
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通史編3(近世2)
(改革開始以前の状況)
嘉永五年(一八五二)四月には八匁(もんめ)玉
ゲベール銃
一〇挺が廻船(かいせん)で取り寄せられたのを皮切,りに、元治元年(一八六三)には一〇〇石以上の上士に
ゲベール銃
が配布され、さらに慶応元年(一八六五)三月,に入り、足軽隊も従来の和砲・長柄(ながえ)・槍などを廃止して
ゲベール銃
隊に改変された(『弘藩明治一統誌
通史編3(近世2)
(洋式武器の種類)
まず、小銃で一番広く使われたのが
ゲベール銃
である。,この銃を考案したのはフランスの陸軍大尉M・ミニエーであり、まだ先込め式ではあったが、ミニエー銃が
ゲベール
,
銃
と決定的に異なる点は、弾丸が椎(しい)の実型をしており、銃身に施されたライフリングによって回転しながら,弘前藩兵にも明治元年の後半になると、ほぼこの銃が行き渡るようになり、
ゲベール銃
は農兵隊などの補助戦力でしか
通史編3(近世2)
(農兵の組織)
彼らの持つ小銃は八匁(もんめ)
ゲベール銃
で、藩兵のミニエー銃とまではいかないまでも、ある程度の洋式化は,武 器 名 数量 備 考 1 八匁
ゲベール銃
40 伝令役4,農兵36名分(附属品―胴乱・管入,尖弾トントロ管(雷管) 780 6 弾薬箱 34 大20,小14 7 尖弾薬大箱 1 8 控え
ゲベール
,
銃
8 注) 「御軍政御用留」(弘図津)明治元年8月29日条より作成。
通史編3(近世2)
(社家・修験隊の組織)
銃隊頭修験隊取扱として船水新五兵衛・松田良三郎の二人が任命され(前掲「御軍政御用留」明治元年十二月十四日条)、
ゲベール
,
銃
の操作を教授したが、各史料には大砲隊の組織まではみえないことから、銃隊編成にとどまったようである。
通史編2(近世1)
(南溜池の掘削と藩兵の訓練)
加えて、文久年間になると藩士にも
ゲベール銃
が徐々に普及するようになり(同前No.一九二)、大砲の鋳造・
通史編3(近世2)
(御軍政局の発足と組織)
もはや藩は旧式軍制にこだわっていられず、すべての兵員に西洋銃器による武装を命じ、明治元年二月五日には
ゲベール
,
銃
一〇〇〇挺の購入を箱館留守居(るすい)に申し付けた(資料近世2No.五〇九)。,当時の
ゲベール銃
の値段は一挺一三両と高価で、それに胴乱(どうらん)(弾薬入れ)等の付属品は四両もした。
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