しかし、徹底した薬剤撒布には噴霧器の普及が不可欠であった。,噴霧器の導入では、青森県は全国に先駆けており、明治三十年(一八九七)に旧弘前藩士の蛯名昌一が噴霧器による,同年、菊池はアメリカから背のう型噴霧器を輸入して使用のうえ、東京の十文字商会に働きかけて国産初の噴霧器,弘前での噴霧器の普及に大きく貢献したのは「町田尚産園」および町田商会である。,また、才之丞が後に創立した町田商会は、動力噴霧器の導入に大きな役割を果たした。

44　りんごの収穫 口絵45　りんご害虫防除にボルドー液撒布 口絵46　発動機付噴霧器

戦時色が濃くなる前の昭和十年代半ばまで、青森県のりんご生産は最も好況に恵まれ、小規模の生産者にまで車輪付噴霧器