県内では、青森地方気象台(統計開始年一八八六)、むつ測候所(同一九三四)、八戸測候所(同一九三六)、深浦測候所(同一九三九)を併せて、三三ヵ所のアメダス観測点があり、このシステムは昭和五十二年(一九七七)から展開された。積雪地帯には、降雪・積雪の深さを測る有線ロボット積雪深計の設置個所がある。図中の空港出張所は航空業務を行う施設で、地上観測施設とは別になっている(図58)。
図58 青森県内気象官署および観測所配置図
このような各施設の観測値(気温、降水量、風など)は、毎月「青森県気象月表」に記載され発行される。ただし、気象官署資料とアメダス資料は、観測種目、統計年数、測器の型あるいは観測点の移設などがあって、均質な資料として単純比較できないものもある。
なお、気候的に用いられる「平年値」とは過去三〇年間の平均値で、西暦年で一〇年ごとに統計改算されている。例えば、最新の平年値は、一九六一~一九九〇年のもので、その前は一九五一~一九八〇年のものである。ところが国によっては三〇年ごとに改算しているところもある。また、気象庁では同種の観測内容であれば、観測年数が二四年以上の場合は平年値扱い、八年以上二三年までは準平年値として扱うとしている。これより短い統計値は「五ヵ年平均値」といった使い方をしている。