目次

新編弘前市史 通史編2(近世1)

[口絵]

まえがき

凡例

新編弘前市史 通史編2(近世1) 目次

第1章 統一政権と北奥の動向

第一節 大浦氏の統一政権への接触

一 関東・奥惣無事令と北奥大名の動向

秀吉の東国への停戦令

関東・奥惣無事令

北奥羽の大名の動向

湊合戦と惣無事令違反

二 異民族との接触

津軽地域の確保と蝦夷荒

外浜の掌握と開発

第二節 天正十八年の奥羽日の本仕置と北奥

一 検地・人質徴収・城破(わ)り・刀狩り

知行安堵と検地

人質徴収

城破(わ)り

刀狩り

二 領知安堵と太閤蔵入地の設定

知行安堵

太閤蔵入地の設定

三 鷹献上と鷹保護

鷹献上による豊臣政権との折衝

鷹献上システムの成立

津軽氏の鷹保護

第三節 九戸一揆と肥前名護屋への出陣

一 九戸一揆と動員大名

九戸一揆の背景

九戸一揆の始まり

豊臣再仕置軍の奥州下向

九戸一揆の鎮圧

九戸一揆の意義

二 肥前名護屋での「日本之つき合」

秀吉による朝鮮出兵の背景

奥羽大名の名護屋参陣

名護屋における「日本之つき合」

三 大浦から堀越への移転~西根から東根へ

三戸南部氏の津軽進出と大浦築城

大浦城の構造

堀越城への移転

堀越城の構造

堀越城の限界性

第四節 豊臣政権への軍役

一 伏見杉板の賦課

伏見指月城の普請

伏見築城と奥羽大名

伏見木幡山城の築城

伏見作事板の運上と太閤蔵入地

豊臣政権の奉行衆

二 浅利騒動への加担

中世の比内浅利氏

浅利頼平の比内帰還

秋田安東実季の名護屋参陣

浅利騒動と津軽氏

浅利騒動の停戦命令

浅利頼平の怪死

三 北奥羽における領主支配

北奥羽の領知確定

伏見滞在と派閥抗争

第2章 幕藩体制の成立

第一節 徳川政権と津軽氏の動向

一 慶長五・六年の動乱と津軽氏

関ヶ原の戦いと奥羽の情勢

関ヶ原の戦いと津軽氏

二 江戸幕府からの軍役負担

近世大名と大名課役

江戸時代初期の大名課役

綱吉政権下における大名課役

正徳から天明にかけての大名課役

三 対幕府・公家関係の展開

津軽家宛ての領知宛行状と領知高の変動

公家との関係

第二節 藩体制の成立

一 初代・二代藩政の動向

初代為信の動向

二代信枚の動向

二 越後への転封問題

福島正則の改易

津軽信枚の越後転封

越後加増説

三 初期新田開発の展開

本村と新田

本村と新田

第三節 高岡築城と城下町の成立

一 築城と都市高岡の形成

為信の築城計画

信枚の築城

城下高岡の形成

城下弘前の変化

二 三代藩政の動向と家中騒動

信義の襲封

舟橋騒動

正保の信義排斥事件

三 家臣団の成立と知行宛行

家臣団の成立

知行宛行状の発給

第四節 近世前期の商品流通と交通の整備

一 青森開港と初期海運

青森町の成立と青森開港

近世初期海運

二 陸上交通網の整備と岩木川舟運

陸上交通網の整備

一里塚

参勤交代路と街道の状況

岩木川舟運

家中払米の展開

第3章 幕藩体制の確立

第一節 確立期における藩政の動向

一 四代信政政治の動向と支配機構の整備

信政の襲封と黒石分知

津軽信英による後見政治と法令の整備

弘前藩庁日記の開始

支配機構の整備

「出頭人」の台頭

新施策の実施と知行制度の転換

二 越後高田領検地と領内統一検地

大名の改易と幕領検地

越後高田領検地の実施

貞享検地への影響

三 寛文蝦夷蜂起への出兵

津軽領内のアイヌ民族

寛文蝦夷蜂起の経過

寛文蝦夷蜂起と津軽弘前藩

情報収集活動

寛文十年の情報収集

領内アイヌと寛文蝦夷蜂起

領内アイヌ支配の変化

四 元禄九年の家臣召し放ちと支配機構の再編

元禄の大飢饉と家臣召し放ち

家中屋敷の郭外移転

信政晩年の藩政

高照神社の造営と「名君」信政像の創出

五 殖産政策と文教政策

殖産政策の前提

野本道玄の招聘

林政の展開と漆木の栽培

染織技術の導入政策

鉱山の開発

文教政策の展開

第二節 土地制度の確立と前期農政の展開

一 明暦検地の意義

検地帳の特色

生産力の把握

二 寛文~天和検地と本百姓体制の確立

本百姓

請作

検地の実施

検地の性格と目的

前期農政と検地

三 貞享検地と地方支配機構の確立

「不作」と本百姓体制―貞享検地の前提―

貞享検地

地方支配機構の確立

四 元禄飢饉と農政の転換

樋口善兵衛の報告書

糧米確保

窮民対策

耕作地の放棄と荒廃田

農政の転換

第三節 西廻り海運と上方市場

一 西廻り海運の発展~北国海運から西廻り海運へ

中世の北国海運

西廻海運と領内の整備

上方廻米

西廻海運による大坂廻米

二 十三廻しと領内商品流通

近世の十三湊

十三小廻しの成立と町の盛衰

材木移出

第四節 信政以後の政治動向

一 信寿・信著・信寧の三代藩政の動向

近世中期の三人の藩主

藩政の転換と家臣団統制の動き

地方知行制の復活と借知制の実施

烏帽子山紛争

信寿の高増運動

二 「津軽一統志」の編纂

近世における史書の編纂

津軽家の自己認識確立への試み

「津軽一統志」の編纂まで

「津軽一統志」の編纂

「津軽一統志」以降の修史事業

三 農村構造の変容~凶作と飢饉

中期農政と農村構造の変化

農村の再開発

元文検地の実施

上層農民・在方商人の伸長と藩政の動向

災害の続発とその影響

第五節 弘前城下の発展

一 町方支配機構の再整備~町役負担の変遷

町支配の役人

町年寄の由緒

町方支配

諸役と運上

町役

二 商品流通の発展と城下の変容

由緒書から

慶安二年の「弘前古御絵図」

第4章 幕藩体制の動揺と民衆

第一節 藩体制の動揺

一 宝暦・天明期の飢饉と農村

(一)宝暦の飢饉

寛延の飢饉

宝暦の飢饉

飢饉への対策

飢餓対策における殖産政策

農書の成立

(二)天明の飢饉

有史以来最大級の大量死

飢饉に至るまでの経緯

飢饉への対応

流民の発生と施行小屋の設置

飢饉の惨状

飢饉のその後

(三)天明の打ちこわし

天明三年に頻発した騒動

騒動の背景

青森騒動の経過

騒動の要求と結果

騒動の意義

青森以外の町の騒動

農村部での騒動

騒動のその後

二 商品経済の展開と藩財政の窮乏

(一)廻米と借財

宝暦―天明期の借財

茨木屋の苦悩

宝暦~天明期の弘前藩の財政状況

御用金の賦課

(二)知行借り上げと蔵入り

恒常化する知行借り上げ

津軽領の知行制

宝暦改革と蔵米

安永期の蔵米化

俸禄の支給方法

天明期の借り上げと寛政期までの状況

三 乳井貢の登用と宝暦改革

(一)乳井貢と改革の思想的背景

乳井の略歴

領内の乳井評価

乳井貢と先行思想

乳井の思想―「天職」―

朱子学批判

「今日唯今」の重視

「用」の重視

「有為ノ精極」

(二)改革の課題と推進体制

宝暦改革の課題

改革推進体制の構築

(三)改革の諸政策とその展開

綱紀粛正・倹約奨励

経済政策の前提

銀遣いへの変更と商人の活用

「標符(通帳)」発行の前提と経過

「標符(通帳)」の形態と呼称

「標符(通帳)」通用の実態

宝暦五年の米切手と標符(通帳)

大庄屋制の成立

寺社政策

改革の終焉と成果

第二節 対外危機と寛政改革

一 海防問題の発生と蝦夷地出兵

(一)帝政ロシアの南下と幕府の蝦夷地政策

帝政ロシアの南下

幕府の蝦夷地政策

(二)蝦夷地出兵の諸段階

二 寛政改革の実施

(一)改革意見書とその基調

意見書提出の奨励

毛内宜応の「秘書 全」

赤石安右衛門・菊池寛司の「覚」

改革意見書の基調

(二)藩士土着政策の展開

下級藩士への開発奨励(I期)

土着策実施への布石(Ⅱ期)

土着策への本格的展開(Ⅲ期)

土着対象者

土着対象地と在宅分布

(三)藩士土着政策廃止をめぐる諸問題

土着策の展開と農村

土着策と蝦夷地警備

土着策と弘前城下

(四)改革の諸政策と藩士土着政策

土着策施行期の廃田開発

土着策廃止後の新田・廃田開発

人返し令

領内戸数・人数・諸家業調べおよび諸家業・諸職の統制

賃銭・物価の統制

その他の諸政策

第三節 蝦夷地警備と化政期の藩政

一 蝦夷地直轄下の警備と民衆

(一)蝦夷地直轄下の勤番体制

東蝦夷地直轄下の勤番体制

ロシアによるエトロフ襲撃事件

東西蝦夷地直轄下の勤番体制

(二)対外危機意識の表出

弘前八幡宮の祈祷

高照神社「御告書付」の開始

(三)民衆負担の増大と一揆

負担の増大による民衆の困窮

続発する強訴の動き

民次郎一揆

一揆の要因と結果

二 文化の高直りと黒石藩の成立

(一)高直りと相馬大作事件

二度の高直り

相馬大作事件

(二)黒石藩の成立

黒石津軽家の大名昇格

黒石藩の位置

家臣団構成

弘前藩の副藩主

三 蝦夷地引き揚げと沿岸警備

(一)文政四年の警備引き揚げ

警備引き揚げとその背景

「松前復領期」における蝦夷地派兵準備体制

蝦夷地警衛が藩財政に残したもの

(二)沿岸警備と台場の構築

領内海防と台場の構築

異国船打払令の発令と津軽弘前藩

海防報告書にみる天保期の海防体制

四 農村復興と国産奨励

(一)廃田・新田開発の展開

在宅制度廃止以前の廃田・新田開発

在宅制度廃止後の廃田・新田開発

開発の実行者たち

廃田復興・新田開発の進展

「人寄せ」と人口流出の禁制

(二)国産の奨励

乏しい国産品

漆の栽培奨励

漆の集荷・販売体制

漆栽培奨励策の行き詰まり

その後の漆栽培奨励策

漆以外の国産品

五 司法制度の整備と変遷

(一)司法制度

自分仕置

他領者と関連する事件

捜索・召捕

預け・入牢・護送

取り調べと牢屋

裁判と判決

刑の執行

藩士対象の司法制度

僧侶・神官対象の司法制度

(二)刑罰法

安永律

寛政律

文化律

刑罰の目的

刑事責任能力

刑罰体系

第四節 天保の飢饉と藩政

一 天保の飢饉と農村

(一)天保の飢饉

近世最後の大飢饉

天保の飢饉の特徴

天保四年の飢饉

天保四年における藩の対応

天明六年以降の飢饉

消極的な藩の救済策

天保飢饉と一揆・騒動

(二)人返しと人別把握

天保期の人返し

蝦夷地への人口流出

文久の面改め

面改めの結果

二 藩財政の窮乏と流通統制

(一)藩財政の窮乏

文化~文政期の藩財政

江戸市場への傾斜

江戸での借財の増加

幕末期の借財

幕末期の藩財政

(二)商品流通と商人統制

大問屋制の導入

他領者の入領規制と流通統制

隠津出・抜け米の取り締まり

(三)「預手形」の発行と流通統制

預手形とは

穀物の流通統制

厄介視される預手形

預手形の性格

第五節 安政の開港と蝦夷地警備

一 開港と武備の充実

箱館開港をめぐる全国的動向

金木屋日記にみる対外危機

安政期の蝦夷地警備と交通問題

対外交易の実態

幕末期の蝦夷地交易

南溜池の掘削と藩兵の訓練

二 沿岸警備と蝦夷地警備

(一)沿岸警備の展開

異国船の領内来航

幕末期の海防体制

民兵の登場

旅行者のみた領内海防

(二)安政期の蝦夷地警備

開国と箱館警備

津軽人のみた開港場箱館

(三)蝦夷地分領体制と西蝦夷地の経営

「分領」はなぜ行われたのか

「分領」と津軽弘前藩

「分領」体制下の警衛と政策の実態

対蝦夷地政策と青森商人の商業活動

史料解題

史料解題

一 時慶卿記(ときよしきょうき)

二 近衛家雑事日記(このえけざつじにっき)

三 弘前藩庁日記

四 御用格(ごようかく)

五 御用留

六 要記秘鑑(ようきひかん)

七 津軽一統志

八 封内事実秘苑(ほうだいじじつひえん)

九 永禄日記(えいろくにっき)

一〇 平山(ひらやま)日記

一一 津軽徧覧日記(つがるへんらんにっき)

一二 津軽歴代記類

一三 津軽藩旧記伝類(きゅうきでんるい)

一四 津軽家御定書(おさだめがき)

一五 御定法古格(ごじょうほうこかく)

一六 葛西秘録(かさいひろく)・御定法編年録

一七 可足権僧正筆記(かそくごんのそうじょうひっき)

一八 貞享規範録(じょうきょうきはんろく)

一九 津軽藩官制・職制・禄制・租税制

二〇 安永律(あんえいりつ)

二一 寛政律(かんせいりつ)

二二 文化律(ぶんかりつ)

二三 松井四郎兵衛留書

二四 耕作噺(こうさくばなし)

二五 陸奥国津軽郡御検地水帳(みずちょう)

二六 高岡霊験記(たかおかれいげんき)

二七 ためし草

[後付]

掲載図版・写真の典拠・所蔵一覧

協力機関および協力者一覧(機関・個人順、五十音順)

[奥付]