夏休み短縮冬休み延長

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十三年度から夏休みが短縮された。従来八月一日から三十一日までが夏期休暇だったが、この年から二十一日までとされた。これは燃料不足、特に木炭不足に対応したもので、そのかわり冬休みが十二月二十四日から翌年一月二十五日までと大幅に延長された。冬期休暇を長くしたのは学校に支給する薪炭が不足なので、家庭で暖をとるようにしたもので、これは戦争による物資不足が出始めたことを物語っていた。
 なお、夏休み、冬休みなどの長期休業を「夏期授業せざる日」「冬期授業せざる日」と改称したのは十四年度からで、これは聖戦(日華事変を聖戦と称した)完遂の日まで、日本には休みは存在しない、という理屈からである。
 県は各学校に通牒を発して、長期休業は「休む」の観念を捨て、「心身鍛錬の期間」と心得るべきことを徹底させた。休むことを休むと言わず、心身鍛錬の期間だなどと屁理屈にも似た論法で物事を進めるのは、戦時教育の特徴であった。