青年学校振興運動

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義務制にしたため、青年学校の就学率は向上したが、出席率は甚だ振るわなかった。農村地域は連帯意識が強いのでまだしも、弘前など都市部では生徒の職種が違うことなどから、出席率は向上しなかった。そのため、昭和十六年三月十日の陸軍記念日を期して、青年学校振興運動が開始された。運動は全国一斉に展開され、生徒の就学の徹底、青年教育の刷新充実を期したが、実は学校現場としては、このような運動よりも、青年学校における教師陣の充実、独立校舎の設置などが早急に望まれたのである。この声が大きくなっただけでも振興運動の効果があったというべきだろう。