木造地蔵菩薩坐像

木造地蔵菩薩坐像


木造地蔵菩薩坐像 画像
【指定区分】国指定
【種別】彫刻
【所在地】柘植町
【指定年月日】昭和11年5月6日

解説

寄木造。玉眼で左手に宝珠を捧げ持ち、右手には錫杖を執っている。やや切れ上がった眼尻、への字に結んだ唇、豊頬ながら良く引き締まった肉取りの面貌は、鎌倉期の慶派の作風を伝えている。腹部内面に「貞治三年甲辰(1364)三月十五日 寛慶法橋之作 子息忍慶助作」の墨書銘があることから、仏師や制作年代がわかる。また、頭部内刳には舎利・紙本墨書仏眼真言・写経断片・袈裟雛形・毛髪及び錦袋・版本両部種子曼陀羅・摺仏など大量の納入物が納められていた。それらによると、納入者は了賢房なる人物で、父母の菩提を弔うために文書を納入したことが記されている。
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