木造千手観音菩薩立像

【指定区分】 | 県指定 |
---|---|
【種別】 | 彫刻 |
【所在地】 | 山出 |
【指定年月日】 | 平成19年3月27日 |
解説
一木造。髻上の仏面、頭上に菩薩面を配し天冠台を彫出す。体部は条帛を左肩から懸け、腰部以下に裙を付けている。天衣は両肩から懸かり、両肘から下に垂らしている。合掌手の上膊を除くすべての手、頭上面9面中の8面が後補で、眉目も描き直されている。そのため全体にバランスを欠いた印象を受けるが、奥行のある頭部、両肩や胸部のゆったりと丸みのある曲線、浅くなだらかな衣文などから、制作年代は平安後期にさかのぼると考えられる。県内では数少ない12世紀後半にさかのぼる等身大規模の千手観音立像として貴重である。