春日神社

春日神社
テーマ伊賀の寺社建築
見どころ・解説 春日神社は伊賀市の北西、柘植川支流の滝川右岸の丘陵裾に位置します。春日神社は、神護景雲2年(768)に武甕槌命が春日山に遷座する途中に立ち寄ったところとされ、本殿は、武甕槌命ほか3柱を祀る春日造の社殿が四社並び建ちます。
 拝殿は桁行9間、梁間3間、正面は唐破風の入母屋造の大型の割拝殿で、かつては檜皮葺でしたが、昭和56年(1981)に銅板葺となりました。建立年代は15世紀中頃と思われ、天正伊賀の乱による焼失を免れたと伝えられています。正面中央間は建具がなく、背面中央間まで開放されています。正面は中央間から両脇間には引違いの板戸を入れ、背面の両脇間は開放された窓となっています。また、頭貫と組物間の壁は漆喰塗の土壁とし、床は梁方向に板を張る全面板張りとなっています。側柱上の組物で出三斗、軒は一軒の疎垂木です。
 なお、当社の位置する壬生野地区には壬生野城跡などの中世城館跡が多く残ります。中世の伊賀国は、この城館の城主や館主である土豪が連合し、話し合いによって地域の平和を守っていたとされます。春日神社は、これら伊賀衆と呼ばれた土豪が協議を行うために集まる場所でもあったとされています。
所在地
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春日神社 所在地
いがまちエリア 春日神社
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