解題・説明
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歌人田山敬儀は、明和3年(1766)、上野農人町の田山家次男として生まれ、京都にて医学を学んだのち小沢蘆庵門下で歌学を学んだ。号は淡斎で、通称は従事・順次・順治・潜蔵など。著書に『百人一首図会』がある。絵葉書には「小倉山 みゆきまちけむ いにしへの 秋しのはるゝ もみち葉の色」と詠まれているが、これは小倉百人一首26番、貞信公(藤原忠平)の「小倉山 峰のもみぢ葉 心あらば 今ひとたびの みゆきまたなむ」の本歌取である。なお、敬儀の兄敬直も京都にて経書を学び、高野山僧の学匠に招聘されたという。
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