解題・説明
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名張市赤目町長坂の延寿院にある石灯籠である。総高約2.7mの花崗岩製で、竿上段の銘に「徳治二丁未年(1307)十一月」とある。県内の石灯籠では最古のもので、大正5年(1916)に国宝指定を受け、現在は国重要文化財である。六角春日型、竿は円筒形で、上下の端部と中間に節が浮彫されている。火袋上部に竪連子の欄間、その下部と中台周囲に香狭間を刻し、中台下面に蓮弁、六角台座上面に反花が施されるなど鎌倉時代の特色がうかがえる。なお、延寿院の境内には、昭和37年(1962)4月に市指定天然記念物となった樹齢300年を超える枝垂桜が植えられている。
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