解題・説明
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昭和6年(1931)に開場した江戸時代の歌舞伎様式を伝える木造2階建ての芝居小屋です。石炭産業の発展とともに、娯楽の場として地域の人々に愛されてきました。 しかし、時代と共に炭鉱は閉山し、遠賀川流域に48座あった芝居小屋の中でただひとつ残ったのが、この嘉穂劇場です。火災、台風、洪水など数多の災害を乗り越え、今も生き続けています。 嘉穂劇場は歌舞伎や観劇などの会場としてはもちろん、近年では市内小中学校や地元高校の発表会の場など文化の発信源として、筑豊地域を見守ってきました。また、公演期間外では一般公開を行い、多くの観光客を受け入れてきました。 平成18年(2006)には国の登録有形文化財となり、平成19年には近代化産業遺産として経済産業省より認定を受けました。 令和3年(2021)、民間から飯塚市へ譲渡されました。現在、再開へ向けて、建物の改修や新たな活用のための調査・調整を行っています。
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