解題・説明
|
白銅質。内区には8弧の連弧文、鈕のまわりには十二曜文をおく。銘帯には45字の銘文をいれる。衍字が2字ある。かなりの脱字がある。 (銘文) 絜清白而事君/惌沄志驩之弇明/之玄錫之流澤/恐疏遠而日忘/□糜美之窮𠷸/外承驩之可説/慕窔佻之令京/願兮永思而毋絶/清光哉宜佳人
(釈文) 清白を潔くして、君に事えしも、/驩を沄がれ、明を弇われるを惌む/玄錫の流澤を伋し、/疎遠にして、日に忘らるるを恐る。/糜美の窮𠷸を懐い、/承驩の説ぶべきを外にし、/窔佻なる令京(靈景)を慕う。/願わくは永えに思いて絶ゆる毋らんことを。/清光なるかな、佳人に宜し。
2号鏡、3号鏡、5号鏡、8号鏡には類似の銘文が記されている。「精白鏡」(2号鏡)と「清白鏡」(3号鏡、5号鏡、8号鏡、)である。 これらのなかで、文章を最も完全に残しているのは3号鏡で、4行目の第一字「恐」を「忘」とし、「疏」の字を欠落しているほか、ほとんど完全である。
𠷸...正しくは口へんに豈
|