解題・説明
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下伊那郡上(かみ)村、南信濃村のいわゆる遠山地方では旧暦霜月のころ(今は12月8日~1月4日)に、神々を湯釜のほとりに招き、神聖な湯を立て、その湯を神に献じて神楽をあげる、湯立て神楽を中心とした祭りが夜を徹して行われる。湯立て神楽についで、面(おもて)の舞となる。これは土地の神や、江戸時代のはじめに亡びた遠山様になぞらえた面の舞があり、水王、火王などが出て、はねおどり、素手で湯を人々にはね掛け、相和しておどる。年末に人々の魂を清めて、神の霊力を秘めた新しい魂になって新年を迎えようとするこころ。この霜月神楽は、伊勢神宮の湯立神楽の系統をひくもので、国の重要無形民俗文化財に指定される。 昔ながらのきり火で火をおこす画像2。
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