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内容
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古今の風俗の変遷を記した随筆3種より成る。①(1冊目):全1巻。国書総目録題「八十翁疇昔話」。伝・新見正朝著。政朝入道自序。巻末附記「新見伝左衛門入道正朝行年八十一歳ニ而書集られし書也/享保十七年子末秋」。自序によれば、齢80歳に及ぶ著者が70年来の見聞に間接の見聞を加え100年以来の江戸の風俗の変遷を記したもの。目録、四季花昔と今と替る事・大神楽之事・貴賤婚礼之事~辻切之事・丹前といふ事・縁組并召仕女之事等64条。②(2冊目):全2巻。国書総目録題「塵塚談」か。小川顕道著。自序あり、冒頭に「顕道元文二年丁巳閏十一月朔日巳上刻小石川白山御殿跡辺中屋鋪にて生れ今茲文化十一年甲戌七十八歳に至れり」。上巻目録、傀儡師之事・女合羽の事・女夏笠之事~青物魚売の事・朝鮮人参の事・屋形船の事等52条、下巻目録、鳥居坂出火落首の事・大商人の家断絶せし事・年玉扇子箱の事~千本鑓百姓の事・富士の人穴の事・蝋燭を知らさる田舎の事等71条。③(3冊目):原題不明。序跋等なし。享保年間の江戸の風俗や諸制度の沿革考証等。幕府の記録の写し多し。目録、町人脇差を帯する訳之事・芝車町牛町之事・浅草深川三拾三間堂始り之事附弓師備後境屋久右衛門公事一件之事~小石川養生所一件之事附病人扱方諸事・□五郎作由緒并先祖功労を以御宝塔成就之事・町年寄三家来歴之事附享保年中町方人別高抜書等18条。最終条巻末附記「右書上を見る時は享保より以来又百年にちかし治平日にしたかひ淳風時々に盛んなりまた幾千の人草もや増りけん兎にも斯にも天壌開初より未曾有の聖代とこそおふき奉る」。
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