函番号（資料番号）	121-68
旧書名	異国物語
旧書名ヨミ
旧書名（ローマ字）
数量	59
単位	冊
書名	異国物語
書名ヨミ	イコクモノガタリ
書名（ローマ字）
書名（欧文）
書名の備考	原題簽存（左肩無辺）、外題は３種あり、①「異国物語」（第１～６・１２・１５・１７～２３冊）、②「異国」（第７～１１・１３・１４・１６冊）、③「明治太平記」（第４９～５０・５２～５４・５６・５９冊）。その外の冊の題簽は下部に冊数のみを記し、上部は白紙。
版写	写
特殊装丁
書型	大
存欠	全６０巻、内第１７巻欠。
原装・改装
合冊
丁数	4904
寸法	25.2/18.2
寸法（縦）
寸法（横）
材質
形態に関する注記
編著者	和田了古編
編著者ヨミ	ワダリョウコ
編著者（ローマ字）
成立	序跋等なし。書写識語「嘉永六丑年写之／和田」（第２冊末）等（内容欄参照）。本文同筆の識語「他見をゆるさず又一看過ぬれば捨て返へさず是世の流弊也しかる事なく御見之上は速にかへし給わんことを希ふ」（第１冊見返、外にも同趣旨の識語あり）。一部他筆を交える。
成立西暦
成立推定	幕末～明治写
刷り書写の態様	原写本。
内容	嘉永より明治初年まで、対外関係や維新の政情を中心とした世事を随時書き留めた雑記。筆者は大坂の人。京や江戸、長崎等諸所より風説を報告する書簡の写しを含んでおり、豊富な情報源を有していたらしい。各冊の内容の一部、①：嘉永６年、アメリカ船渡来。落書集を付す。②：「亜米利加漂流記」（中浜万次郎の漂流記）。嘉永２年漂流、同５年帰朝の紀州日高郡薗浦新町和泉屋庄右衛門船の漂流記録。③：弘化２年・３年、アメリカ船渡来。嘉永２年９月、〈堀田摂津守家来〉大塚同庵書上。嘉永６年、アメリカ船渡来。④：嘉永６年、アメリカ船渡来。⑤：「漂民幸太夫帰朝之事」。「魯西亜船蝦夷地乱妨事」（元奥書「右之始末雖不詳諸家之届書且又御沙汰書彼地渡海之者より申越候書面等ニ而不顧乱筆急速ニ書述候畢／于時文化五辰年二月中旬　離園斎子哲述之」）。「清〓｛口偏・英｝合戦記略」（巻首「樗園長山貫稿」、元奥書「乙巳（弘化２年）桂月樗園之南窓ニ書す」、元書写識語「嘉永二己酉年仲冬十七夜酉刻初執事丑半刻写之／深海回春判有之」、書写識語「右ニ付誤字可有察して可見／和田守有写」）。「嘉永二酉十二月諸家江御沙汰書」。「弘化三丙午歳異国船渡来之事」。「鴉片始末」（巻首「仙台　斎藤馨子徳著／周芳　沙門月性考異」、跋末に「甲辰（天保１５年）六月念六日　斎藤正謙識」、書写識語「嘉永三戌年十一月写之」）。⑥：「清英合戦記」（嘉永２年３月、楓江釣人序、雋例言、巻末に、嘉永３年卯月に稲郷なる人が、横山舒公編刊『乍浦集詠抄』を抄出書写して和田氏に贈った別筆の６丁を付す）。⑦：和蘭『宝函（マカゼン）』よりモリソン号一件の記事を抄出和解したもの。天保１２年、兵庫中村屋伊兵衛船永住丸の漂流記。「韓賈姜譲漂客於〓｛口偏・英｝夷寄其郷友書」（庚戌（嘉永３年）、朝鮮人漂流民の書簡）。「羽倉某海防策」。佐久間象山の言上書等。⑧：高野長英「夢物語」（評書「夢々物語」を付す）。天保１５年７月入津のオランダ船が将来したオランダ国王書簡、献上物目録等の和解。天保１２年、肥後国漂民寿三郎、唐国よりの書簡。⑨：巻頭にロシア船を描いた彩色刷一枚刷（19.1/26.2）を綴じ込む。嘉永６年ロシア船渡来一件。嘉永６年、将軍家慶逝去と代替り。⑩：巻頭に１）右上版外に「御とし玉」とある嘉永７年の大小暦と幕府の役職者一覧を収めた一枚刷（左下に墨印「馬喰町二丁目／辻屋平兵衛」、15.7/20.3）、２）蒸気船２艘を描いた彩色刷一枚刷（17.6/26.2）、３）海辺を行くペリー一行の行列を描いた彩色刷一枚刷（18.5/26.6）、４）「太平献上鏡　亜墨利伽へ下サレ物」（ペリーとの贈答品一覧）藍刷一枚刷（23.3/33.3）、５）「太平献上鏡」（ペリーの献上物１０点の絵図）彩色刷一枚刷（19.0/25.4）、６）「北アメリカ副将使節真像」（24.9/19.0、天地截断あり）彩色刷一枚刷、を綴じ込む。嘉永７年、アメリカ船再渡来一件。⑪：諸家の海防上書類（嘉永２年筒井紀伊守、同年江川太郎左衛門、子年（天保１１年か）高嶋四郎太夫、天保９年松本斗機蔵、嘉永３年大塚同庵、嘉永２年戸田伊豆守・浅野中務少輔）。⑫：水戸斉昭「戊戌歳御封事」（天保９年）。同「水戸景山老公議時務之急与閣老福山侯之書」（嘉永６年）。⑬：巻頭に１）「蒸気車之図」彩色刷一枚刷（17.3/23.4）、２）「陸行蒸気車図説」（解説文）一枚刷（18.4/24.9）、を綴じ込む。嘉永５～７年、アメリカ船関係。「北亜米利加船豆州下田港江滞留中ノ図」あり。⑭：「文政十二丑年十二月筒井伊賀守殿異国筋之義存寄書」。『長崎秘事記』『国朝旧章録』の抄。⑮：嘉永６年６月７月、井上三郎右衛門（小普請組小笠原弥八郎支配）上書。嘉永７年５月、ペリー書簡の和解。江木繁太郎（鰐水）著「金川遊記」（嘉永７年２月、応接掛井戸対馬守の家来となって横浜でのアメリカ使節応接を見学した紀行）。安政元年１２月、ロシア船渡来一件。安政４年アメリカ人登城。⑯：安政４～５年、アメリカとの条約交渉。⑰：安政４年アメリカとの条約交渉。アメリカ・ロシア・オランダとの条約。⑱：安政４～５年、諸家上書。⑲：安政５年、公武関係。勝麟太郎「大坂目印山炮台一条上書」。池内奉時「攘夷論」。⑳：安政５年、将軍家定逝去と代替り。落書集。21：安政６年世事。安政大獄。22：安政７年水戸家中騒乱。桜田門外の変。23：万延元年世事。万延元年閏３月塩谷世弘（水野右近将監家来山形教授）上書。桜田一件を報じたホンコンの新聞記事。24：万延元年、水戸関係。文久元年、夷国人大坂通行。同年３月対馬浅海浦にロシア船着岸一件。25：文久元年、和宮降嫁。万延元年派米使節。26：文久元～２年世事。27：巻頭に文久２年頃の幕府の役職者一覧を収めた一枚刷（19.9/25.0）を綴じ込む。文久２年世事。28：文久２年世事。29：文久２年世事。30：文久２年世事。「乍恐以書付申上候　〈清寿事〉長坂蒼峯」（文久元年１１月）。31：文久３年世事。３月６日出江戸状の末に朱書「此頃着類諸道具等下直ニ而売れ不申候／高直之品　梅干　一升八百文／味噌　壱両ニ十弐貫匁／沢庵香之物　壱丁金壱両一歩也〈目方十六貫匁之よし〉」。32：文久２～３年世事。京大坂での志士の梟首記事。33：「文久弐壬戌年一橋侯参内御応接之次第」。「文久三癸亥年薩州家於横浜異人応接之次第」。「嶋津三郎殿上書」。「元治元甲子歳梟首并ニ張紙之写」。「同七月十二日佐久間修理切害一件并前年願書之写」。34：文久３年世事。野々口仙之助（今橋一町目住、野々口隆正の養子で破縁、素読などを教授）上書。生野挙兵。35：文久３年世事。長州・薩州の外国船打払い。京坂の交易商人の歎願。大和国騒乱。36：文久３年大和国騒乱。「伴林六郎光平籠中之筆記」。37：文久３年世事。38：文久３年世事。１１月２１日大坂大火。39：元治元年、将軍家の上洛と還御。40：元治元年世事。アメリカ人ヲールメンが江戸中に配ったちらし。長州征伐。大坂御用金拠出者一覧。41：元治元年筑波挙兵。42：元治元年世事。横浜本町五十一番タンクンボテルの引札。43：元治元年長州征伐。44：元治元年世事。巻末に元治２年３月、長府藩・徳山藩・岩国藩の大坂蔵屋敷売却の入札廻状あり。45：元治２年世事。将軍家長州御進発。46：慶応元年世事。将軍家長州御進発。47：元治元年～慶応元年世事。48：慶応２年世事。大坂御用金一件。将軍家茂逝去と代替り。49：元治元年～慶応２年世事。諸侯建白書。50：慶応元～２年世事。「長防二州臣民活字判」（冒頭見出し「皇元治二年乙丑十有一月／長防士民一統臣子之分無餘義情実申談書取」とある活版印刷物の写し）。51：慶応２～３年世事。長州征伐。慶応２年、大坂城堀に浮かんだ山椒魚の図。52：慶応３年世事。大坂城で新将軍が外国人と応接、饗応料理の献立。53：慶応３年世事。王政一新。54：慶応４年世事。正月９日大坂城火災、焼けた同御殿の下の穴蔵から掘り出された古金の板の拓本。城内の名石・名木等。55：慶応４年世事。56：慶応４年・明治９～１１年世事。57：慶応４年世事。58：明治２年世事。英国士官サトウ著「策論」。「夷賊降伏毛利士尊天略縁起」。59：明治３年世事。明治８年改正の諸証文類の雛形。「新聴用往来」（往来物）。「小野篁朝臣歌字尽」。「大阪町名尽」。「大阪橋名尽」。「府県名」。
内容（カナ）
内容（ローマ字）
旧蔵印識語
備考	表紙、①（第１～２６冊）浅葱色、丸錦（型押）、②（第２７～３２冊）白地に丁子色横刷毛目、布目（型押）、③（第３３～５４冊）浅葱色地に丁子色横（ないし格子・霞）刷毛目、④（第５５～５９冊）縹色、卍繋（型押）。料紙雁皮紙。○題簽下部の冊数番号、壱～十六、十八～二拾五、二拾七、二拾六、二拾八～六十大尾。「十七」の１冊欠。二拾五→二拾七→二拾六とあるが、内容の配列はこのままで正しい。○第２５冊以外は内容目録あり。○第５５～５８冊は書型やや小（24.0/17.1）。○第５４冊に、５月１８日付植村平兵衛書簡、５月１９日付古筆了仲書簡、１７日付□月書簡を添付。いずれも和田了古宛。古筆了仲書簡の文面は以下の通り。「近日出立ニ付先日ハ何より之御餞別頂戴今日ハ又極御挨拶金壱円也御贈被下正ニ入手仕候御礼旁今一応せひ＋＋参仕度ことにより昼後一寸可罷出候正午ニ外へ被招夕方ハ春海へよばれニいて候間其中途三時比にも可罷出候左前之馳走ゆへ御薄茶もいたゝきかね候間唯々拝顔のみニ希上候以上／五月十九日　了仲／了古様」。○和田了古については『諸書物目録』（１０１－１８６）・『机の塵』（１０３－１５３）参照。
保存状況種別
保存状況程度
所蔵機関	西尾市岩瀬文庫
資料種別	歴史　日本史
大分類	和書
和分類	歴史　日本史　史料　外国関係
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内容年終
原本の所在・史料群	西尾市岩瀬文庫
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