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成立
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序跋等なし。国書総目録に著者を新井白石(君美)とし、「一説に著者中村惕斎」と注記する。書中、「先年」明より日本に渡来し江戸に在住する朱舜水(天和2年没)に、知人を介して彼国通行の尺を求めた記事あり。また「往歳」「小倉藤亜相実起卿」(貞享元年没)より、禁裏御文庫に蔵する弘法大師が将来したと伝える周尺を模造した尺を借用する記事あり(もとの尺は寛文元年の内裏火災で焼失したという)。年代及び小倉実起と親交のあったことより見て中村惕斎(元禄14年没74歳)の著述か。書中に元禄8年の記事あり、それ以降の成立。
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