内容
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玉田永教の神道書2書等の合写本。①「神道柱立」:寛政11年さ月、播磨国赤石郡岩屋社神司野浦五百万侶序。玉田永教著の版本『神道柱立』の写し。率直な内容の神道随筆。漢字かな交じり。穢にまつわる話。仏者、特に一向宗と日蓮宗への攻撃。明和8年の御影参りの際に、伊勢の御祓を叩き罵った大坂上福嶋浄祐寺の僧が、寛政2年6月、高津東の辻で斬殺された件。御祓を足で踏んだ熱心な日徒が、寛政4年国領峠で「捻首{ねちくび}」にあった件。寛政4年泉州日根郡鳥取郷大宮八幡で永教が誉田別尊の御本記を講じた際に「彼里に木村仁兵衛成もの家富て酒造を業とす予か言を感しかれか家に三百年前銀子を貸したる挙状{てかた}あり予に是を見する初の文段今にかはる事なし奥書に銀子返済切月相延候得者御笑可被成候と今此天下泰平に借財出入の一件を公儀へ訴たる事多し彼三百年前の乱世に右の文言こそ感すへきの事ならすや…」。「…金森氏は白山大明神の神領を奪ひし神罪又丹後宮津城主永井氏は城下山王の社地を奪ひて我か別業とせしに江戸増上寺にて内藤氏に害せられて八万石滅亡するは諸人のよく知りし事也」。本文の前に覚書別紙1紙を綴込む。別紙共18丁。②「水戸中納言光国卿太広間之額」:「敬/一苦は楽の種楽は苦の種と知るべし/一主と親とは無理成ものとおもへ下人はたらぬものと知るべし」以下全8条の教訓。前に別紙「讃州象頭山金毘羅霊験記抜書略抄」写本1紙(水戸光国に言及あり)を綴込む。別紙共2丁。③「歳中故事記」:寛政12年正月、紀の国衣手の梛木の里、中氏の香勝序。玉田永教著の版本『年中故事記』の写し。神道的な年中行事解説書。既刊は全10巻のうち「正月部上」の1冊のみで、岩瀬本も同じ。巻頭に「忌言葉」。以下は「年中古事」として、取上げる項目は、春、正月、空穂年、元日、四方拝、国栖奏、腹赤奏、和布刈神事、削掛神事、若水、燧火、火水始、歳徳神、門松、門神、注連、組飾、幸木、鏡餅、歯朶、楪葉、飾炭、庭竈、蓬莱、松竹梅、米、橙、榧、搗栗、昆布、橘、穂俵、海老、熨斗、柿、暦、重土器、屠蘇、鰊鯑{カツノコ}、梅湯、大福、雑煮。暦の条に「…今禁裏へは南都幸福氏の六月迄考たるを奉る加茂氏の考る所の新暦十一月朔日に奏す是を大経師申受て世に弘む三嶋暦あり奥州南部暦あり是は画也民に手跡学文を禁する故也当時の暦は紅毛人阿弗利加国{アメリカコク}の阿太臘山{アタラサン}にて三ヶ年天文をうかゝひて日のうこかす地は星の如くに環るを知りて制せしによれりと」。19丁。
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