内容
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江戸近郊の絵地図。武蔵国の豊島郡、荏原郡、足立郡、葛飾郡、崎玉郡、入間郡、新座郡、多摩郡、橘樹郡、都筑郡、久良岐郡、及び相模国の鎌倉郡、高座郡、愛甲郡、下総国の葛飾郡を収める。図の右上が北。村落や街道、河川の配置を主眼とする。淡彩色刷入り、水と山の稜線が浅葱色、街道が代赭色。凡例と附記によれば、遊覧者のために「予カ経暦目撃スル所」を図したもので、曲尺1寸6分を1里に当てたという。所々に遊覧地についての解説あり、例「(久良岐郡の寺家)杉田郷ニ梅ヲ植ハ実ヲ取テ生活ノ助トナス花ノ時ハ風騒ノ徒絶間ナク来ル寺家村ヲサシテ杉田ト云此処ヲ以テ遊覧ノ目的トナス」「(下総鎌ヶ谷の西南辺、野原と馬の絵あり)此原ニシユドメ多シ春開花ノ時ハ〓{言偏・云の下に皿}(蓋か)地紅毛センヲシキタルガ如シ遊人諸方ヨリ来リコレヲナガム必ス行テ看ルヘシ」。
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