西尾市岩瀬文庫/古典籍書誌データベース

【凡例】

  1. 各項目の記述要領については、下記項目名に記します。
  2. 用字は新字体漢字を用いましたが、藝・餘など正字を敢えて残したものもあります。
    嶋・壹など通行の異体字は残しました。ユニコード外の漢字は「{草冠・池}」「{口偏・留}」のように示します。
  3. 2字以上のオドリ字は「++(濁点付は##)」で示します。原本にあるふりがなは( )内ないし{ }内に示します。
  4. 名家自筆本などの一部は筆蹟サンプルの画像データを、重要資料の一部は全文テキストデータを、それぞれ用意しました(漸次増補していく予定です)。
    それらは備考欄の末に「筆蹟サンプル画像へのリンクあり」「全文テキストデータへのリンクあり」と注記があります。
    それぞれのリンク欄のURLをクリックして下さい。
    • *筆蹟サンプル画像の作成は、科研費・基盤研究(B)「日本古典籍の総合的書誌データベースの公開と活用の研究」(2011~2014年度)の補助によっています。
    • *全文テキストデータの作成は、「岩瀬文庫資料調査会」および「名古屋古書の会」の皆さんの助力によっています。
  5. 閲覧請求など、文庫への資料のお問合せの場合には、函番号または特殊形態函・番号・重複記号(あれば)をお知らせください。

【項目】

  • 函番号
    • 旧書庫内の書架の番号。1棹分が1函。全200函。
  • 特殊形態函
    • 特殊形態資料(巻子本、折帖、一枚物など)が収められている書架の番号。子~酉の全10函。
  • 番号
    • 各資料の書籍番号。
  • 重複番号
    • 同一番号の重複資料には、書籍番号の前にイ・ロ・ハ・・・を付しています。
  • 旧書名
    • 昭和11年刊の旧目録に登録される書名。
  • 数量
    • 冊数。
  • 単位
    • 通常は冊。巻子本は軸。一枚物は舗。
  • 書名
    1. 和書は、原則として原外題、つまり原題簽・刷外題・写本における本文同筆の書き外題などオリジナルの外題に拠ります。
    2. 内題・見返題・序題など、外題とその他の題が異なる場合は、「書名の備考」に注記します。
      原題簽を欠く場合は、内題(広義の内題、すなわち見返題・扉題・序題・目録題・狭義の内題・柱題・尾題・跋題など)、および『国書総目録(国文学研究資料館「日本古典籍総合目録」データベースをいう、以下同』『日本古典文学大辞典』、その他、内閣文庫の目録など主要な書目類を勘案して書名を決定します。
      その場合、根拠を「書名の備考」に明示します。
    3. 角書は〈 〉内に示します(必要ならば行替えは/で示します)。
    4. 草双紙類は、絵題簽・刷外題・見返題・『国書総目録』『黄表紙総覧』『東大蔵草双紙目録』などを参照し、その都度書名を決定し、根拠を「書名の備考」に記します。
      また、もとの絵題簽や絵表紙の残存状況をも「書名の備考」に注記します。
    5. 漢籍類(唐本・朝鮮本・和刻本漢籍・准漢籍)は、原則として内題(狭義の内題、すなわち本文冒頭部にある題)に拠ります。
    6. 漢籍の原外題(原題簽、および写本や朝鮮本等の古い書外題など)が異なる場合は、「書名の備考」に注記します。
  • 書名ヨミ
    • 現代仮名遣い。『国書総目録』などを参照します。
  • 書名の備考
    • 「書名」参照。
  • 版写
    • 印刷されたものは「版」、手書きのものは「写」、複製本は「版(複製)」。
  • 特殊装丁
    • 袋綴本以外の装丁。巻子本・折本・折帖(画帖仕立)・列帖装・大和綴・粘葉装・紙釘装・包背装など。
  • 書型
    • 大(大本。美濃版のこと)・半(半紙本)・中(中本。大本の半分)・小(小本。半紙本の半分)・横(横本。半横・中横等と記す)で略記します。
      その他の書型は、極大(大本より大きいもの)・極小(小本より小さいもの)・枡形本(ほぼ正方形)など。
  • 存欠
    • 残存状況を記します。
  • 原装・改装
    • 主に表紙について、原装か改装かを示します。
      表紙の裏の折返しの様子や、見返しの紙が本文の料紙と同じであるか否か、虫穴の具合などを見て判断します。
  • 合冊
    • 合冊か否かは、主に小口の様子を見て判断します。
      草双紙類で仮に合綴している場合には、「3冊仮合綴(原表紙存)」などと記します。
  • 丁数
    • 表紙・前後の遊紙・見返以外の全丁数。
      折帖などでは見開面数を示したものもあります(その場合は「備考」に注記します)。
  • 寸法
    • 表紙の縦/横の寸法。巻子本は紙高/全丁、一枚物は全紙の縦/横の寸法。ミリ単位まで。
  • 編著者
    • 書籍よりわかる編著者名を記します。
      外の根拠によった場合には、「成立」にその旨を記します。著名な作品については省略します。
  • 編著者ヨミ
    • 現代仮名遣い。『国書総目録』や国会図書館DBなどを参照します。
  • 成立
    1. 版本写本とも、序跋・奥書・書写識語について、年記と筆者を摘記する。
    2. 年記は、干支は取らず、「元禄8年」のように記します。
      月は、「三月」等は「3月」とするが、弥生・季春その他の異名はそのまま記します。日にちや上旬下旬などは省略します。
    3. 人名の肩書は、出来るだけそのまま取ります。
    4. 奥書・書写識語などで重要なものは全文を写します。
    5. 転写した奥書類は「元奥書」「元書写識語」と表記します。
    6. 版本の場合、刊記があれば、刊年(干支や異名は採らず、「元禄6年8月」のように、刊年のない時は「無刊記」と記します)・版元名・マルカッコ内に版元住所、を記します。
      版元が5軒以上の場合は、最初の2軒と最後の2軒を挙げ、「~等9軒」などと総軒数を記します。珍しい刊記は全文を写します。
    7. 刊記が入木(改刻)の場合は、(刊記入木)と注記します。
    8. 多く後表紙見返しに付けられた、外の本にも流用する出来合いの刊記(通常は多くの版元の相合版が多く江戸後期の本に多い)は、「付け刊記」と記します。
  • 成立西暦
    • 最も新しい成立年を、「1693」のように記します。
  • 成立推定
    1. 版本で刊記のない場合、おおよその刊行時期を推定して注記します。
      近世初期刊(安土桃山~寛永)・近世前期刊(寛永~元禄)・近世中期刊(元禄~寛政)・近世後期刊(寛政~)・幕末刊(弘化~)・明治刊など。
    2. 写本で刊記のない場合、おおよその書写時期を推定して注記します。
      室町時代写・近世初期写(安土桃山~寛永)・近世前期写(寛永~享保)・近世中期写(享保~寛政)・近世後期写(寛政~)・幕末刊(弘化~)・明治写など。
  • 刷り書写の態様
    1. 版本の場合で、刷りの状態が、著しく良いもの・かなり良いもの・やや悪いもの・著しく悪いもの・明治刷り、はそれぞれ初印・早印・やや後印・近代刷と注記します。
    2. 写本の場合、書写の態様を注記します。
      原写本(オリジナルの写本)・転写本(古典の場合は不要)・自筆稿本・清書本・草稿本・能筆上写本など。
  • 内容
    • 特に書名より内容の判りにくい本は、内容について略記します。
      場合によっては、目次の一部、ないし全部を写します。著名な書物については省略します。
  • 旧印識語
    • 蔵書印は、読める限り注記します。
      識語(後人の書入れ)は、重要と思われるものは全文を写します。
  • 備考
    • その外、上記の項目で記述できなかった事項、たとえば書誌的項目(落丁乱丁の存在、装丁上の特記事項など)や編著者の伝、伝本の問題、他の資料との連関、内容のうちの特記事項などを記入します。
  • 保存状況種別
    • 資料の虫損・汚損・破損・疲れなどの保存状況。
  • 保存状況程度
    • 虫損などの程度や補修状況について記します。
  • 大分類
    • 和書・和装活版書・三河資料・和刻本漢籍・唐本の日本人写本・唐本・朝鮮本・一枚物、の大分類を示します。三河資料など、他の大分類と重複するものもあります。
  • 和分類1
    • 内閣文庫の国書分類目録の分類によっています。
  • 和分類2
    • 内閣文庫の国書分類目録によっています。
      本草関係や地誌関係など、今後さらに精密に部類していく予定です。
  • 漢分類
    • 内閣文庫の漢籍分類目録の分類によっています。
  • 筆蹟サンプル画像へ
    • 筆蹟サンプル画像(各資料あたり数ページ分のpdf)のあるものは、リンク先へのURLを示しています。
  • 全文テキストデータへ
    • 全文テキストデータ(pdf)のあるものは、リンク先へのURLを示しています。