平成2年(1990)1月15日 第27回日本選手権試合

国立競技場

神戸製鋼 58-4 早大

神鋼V2 早大を叩きつぶす

平成1年(1989)度 第27回日本選手権試合
1990年1月15日 G:国立競技場 R:八木宏器 KO 14:00
神戸製鋼 58 4 早大
1 兼平 盛輝(法大) 23 0 1 岩下 伸行(④丹羽高)
2 中山 敬一(同大) 35 4 2 森島 弘光(④日川高)
3 山下 利幸(淀川工) 3 亀井 竜二(④早大学院)
4 林  敏之(同大) 2 T 0 4 春日 康利(④大泉高)
5 大八木 淳史(同大) 0 G 0 5 後藤 禎和(④日比谷高)
6 広瀬 良治(明大) 5 PG 0 6 打矢 二郎(④早実高)
7 杉本 慎治(同大) 0 DG 0 7 相良 南海夫(②早大学院)
8 武藤 規夫(同大) C8 清宮 克幸(④茨田高)
9 萩本 光威(同大) 6 T 1 9 堀越 正巳(③熊谷工)
10 藪木 宏之(明大) 4 G 0 10 前田 夏洋(④修猷館高)
11 菅野 有生央(同大) 1 PG 0 11 吉村  恒(④成城高)
C12 平尾 誠二(同大) 0 DG 0 12 吉雄  潤(②久我山高)
13 細川 隆弘(同大) 13 泥  成彌(④早大本庄)
14 早坂 正治(法大) 13 14 郷田  正(③筑紫丘高)
15 綾城 高志(同大) 15 今泉  清(③大分舞鶴高)

 NZグレアム・ヘンリー[現オールブラックス監督]が、早大に授けたショートライン戦法[BKの間隔を狭く縦に走り外側の広いスペースを有効活用する戦法]が、学生レベルで成功しながら神鋼にはまったく通じなかった。神鋼の「相手の動きを読む目」に敗れたためである。チームの意図した戦法が阻まれたとき、すぐに戦術を切り替えて戦うことを学生に求めるのは酷である。そこが格の違いとなって現れることになる。

 私は、早大が神鋼を相当苦しめるだろうと期待していただけに残念でならないが、負け惜しみでなく、いまでもこの年の早大は強かったと思っている。早大にとって痛かったのは、前半だけで5つのPGを細川に決められたことだ。まだまだやれると思っている内容なのにスコアがぐんぐん離れていく。この5PGが強烈なボディブローとなって、早大は後半神鋼に連続的にトライを許してノックアウトされてしまった。