昭和45年(1970)1月5日 昭和44年(1969)度 第6回大学選手権決勝

秩父宮ラグビー場

日体大 11-9 早大

日体大終了間際の逆転優勝

昭和44年(1969)度 第6回大学選手権決勝
1970年1月5日 G:秩父宮ラグビー場 R:江田昌佑 KO 14:30
日体大 11 9 早大
1 橋本 文夫(④平沼高) 5 6 1 堀口  昭(④浅野高)
C2 関口 憲明(④保善高) 6 3 2 大東 和美(③報徳学園)
3 松崎 成生(③岐阜工) 3 余  東奎(④西京商)
4 川村 貢一(④都立園芸高) 1 T 1 4 阿部 憲之(③仙台一高)
5 浜武 常司(③西海学園) 1 G 0 5 稲野 和夫(④兵庫高)
6 佐野 康雄(④日川高) 0 PG 1 C6 井澤 義明(④函館北高)
7 海老沢 静(③水戸農) 0 DG 0 7 益田  清(②花園高)
8 赤間 英夫(③福岡電波高) 8 中村 公彦(④天理高)
9 本田 泰則(①目黒高) 1 T 1 9 片岡 哲二(④八代高)
10 青木 孝也(④大東一高) 0 G 0 10 藤田 康和(③秋田高)
11 有賀  健(①日川高) 1 PG 0 11 佐藤 秀幸(②大分舞鶴高)
12 吉村 孝秀(④錦城高) 0 DG 0 12 藤井 雅英(②早大学院)
13 小田木 透(④都立園芸高) 13 平岡 惟史(③大分舞鶴高)
14 佐藤  司(④北海高) 9 2 14 宮吉 正彦(④大東一高)
15 戸嶋 文夫(④金足農) 15 小林 正幸(③宇都宮高)

 試合内容はまったくの五分であった。前半2分早大が中村のPGで先制する。早大は5分にもラインアウトから右に回して宮吉が右隅にトライ、出足よく6−0とリードを奪う。日体大は20分スクラムからオープンに回し海老沢がフォローして飛び込みトライ、青木がゴールを決めて6−5と追いすがる。後半も一進一退の緊迫した状態が続く。3分早大ゴール前オフサイドの反則を日体大青木が慎重に決めて8−6と逆転。16分には早大がペナルティからオープンに展開、平岡のパントをインゴールで宮吉が押さえてトライ、再び9−8と逆転する。日体大の逆転トライは後半32分。ラインアウトのボールが早大に出る、SHの片岡はSO藤田、FB小林のどちらにパスするのか、2人が重なって見えたのか一瞬躊躇した。「危ない!」私が悲鳴に近い声を出したとき、片岡の手を離れて3人の中間に転がったボールに、日体大の小田木が吸い寄せられるように飛び込んでいた。