写真
国立競技場
○
帝京大 73-20
早稲田大●
対戦日 | 2023/01/08 (日) |
Kick off | 13:15 |
競技場 | 国立競技場 |
観客数 | 21,396人 |
天候 | 晴れ/微風 |
グラウンド 状態 | 良い |
ドクター | MC:三森教雄 MDD:長谷川雅一・田島祐基 |
記録係 | 佐藤克則 |
レフリー | 川原佑(日本協会A) | sign |
アシスタントレフリー |
関谷惇大(日本協会A)
佐藤芳昭(日本協会A)
伊東桂司 (関東協会)
|
マッチコミッショナー | 陶久昌明 | sign |
TMO | 藤 実 |
タイムキーパー | 大國能彦 |
帝京大学 |
# |
Name(cm/kg/Age) |
Pos. |
1 |
高(中が目)井翔太(171/112/22) |
FW |
2 |
江良颯(171/105/21) |
3 |
上杉太郎(176/113/21) |
4 |
本橋拓馬(192/116/20) |
5 |
江里口真弘(186/108/22) |
6 |
青木恵斗(187/110/20) |
7 |
奥井章仁(177/103/21) |
8 |
延原秀飛(182/100/21) |
9 |
李錦寿(174/80/20) |
HB |
10 |
高本幹也(172/83/21) |
11 |
高本とむ(182/88/21) |
TB |
12 |
松山千大(173/88/22) |
13 |
二村莞司(180/87/21) |
14 |
小村真也(180/92/20) |
15 |
山口泰輝(177/90/21) |
FB |
16 |
福井翔(172/100/22) |
Re. |
17 |
津村大志(172/105/21) |
18 |
崔暢賢(179/115/22) |
19 |
ダアンジャロ・アスイ(190/110/20) |
20 |
尹礼温(185/106/21) |
21 |
岡本泰斉(176/91/21) |
22 |
五島源(174/85/19) |
23 |
戒田慶都(178/86/21) |
※背番号の白抜きはキャプテン
早稲田大学 |
# |
Name(cm/kg/Age) |
Pos. |
1 |
井元正大(165/98/22) |
FW |
2 |
佐藤健次(177/109/20) |
3 |
亀山昇太郎(175/117/20) |
4 |
前田知暉(180/103/22) |
5 |
池本大喜(186/105/20) |
6 |
相良昌彦(180/99/21) |
7 |
栗田文介(183/103/19) |
8 |
村田陣悟(185/102/20) |
9 |
宮尾昌典(165/70/20) |
HB |
10 |
伊藤大スケ(示に右)(179/89/21) |
11 |
松下怜央(183/93/21) |
TB |
12 |
吉村紘(175/84/22) |
13 |
岡ザキ(山に竒)颯馬(177/89/21) |
14 |
槇瑛人(176/88/22) |
15 |
小泉怜史(178/87/22) |
FB |
16 |
安恒直人(172/93/19) |
Re. |
17 |
川サキ(山に竒)太雅(171/106/21) |
18 |
平山貴喜(177/111/23) |
19 |
藤井将吾(180/101/21) |
20 |
永嶋仁(179/95/21) |
21 |
島本陽太(167/72/20) |
22 |
野中健吾(181/94/19) |
23 |
磯崎錬太郎(176/88/22) |
得点 |
Home | | Away |
前半 | 後半 | | 前半 | 後半 |
4 | 7 |
T |
2 | 1 |
4 | 5 |
G |
1 | 0 |
0 | 0 |
PT |
0 | 0 |
0 | 0 |
PG |
0 | 1 |
0 | 0 |
DG |
0 | 0 |
28 | 45 |
計 | 12 | 8 |
73 | 合計 | 20 |
反則 |
PK | FK | | PK | FK |
3 | 1 |
前半 |
2 | 1 |
---|
4 | 0 |
後半 |
6 | 0 |
---|
7 | 1 |
合計 |
8 | 1 |
Home 交替/入替
種類 | 時間 | 背番号 |
入替
|
後半19分 |
1 → 17 |
入替
|
後半19分 |
4 → 19 |
入替
|
後半19分 |
12 → 22 |
入替
|
後半29分 |
2 → 16 |
入替
|
後半29分 |
3 → 18 |
入替
|
後半29分 |
5 → 20 |
入替
|
後半33分 |
9 → 21 |
入替
|
後半33分 |
15 → 23 |
交替
|
後半39分 |
7 → 5 |
Away 交替/入替
種類 | 時間 | 背番号 |
入替
|
後半8分 |
15 → 22 |
入替
|
後半24分 |
1 → 17 |
入替
|
後半24分 |
5 → 19 |
入替
|
後半24分 |
7 → 20 |
交替
|
後半29分 |
20 → 7 |
入替
|
後半33分 |
3 → 18 |
入替
|
後半36分 |
2 → 16 |
入替
|
後半36分 |
9 → 21 |
入替
|
後半36分 |
12 → 23 |
得点経過 前半Kick off : 帝京大学 /後半Kick off : 早稲田大学
前半 | チーム名 | #.Name | 種 | H | | A |
2分 |
帝京大学 |
10.高本幹也 |
T |
5 |
- |
0 |
3分 |
帝京大学 |
10.高本幹也 |
G |
7 |
- |
0 |
11分 |
早稲田大学 |
14.槇瑛人 |
T |
7 |
- |
5 |
11分 |
早稲田大学 |
12.吉村紘 |
G |
7 |
- |
7 |
17分 |
早稲田大学 |
11.松下怜央 |
T |
7 |
- |
12 |
18分 |
早稲田大学 |
12.吉村紘 |
Gx |
7 |
- |
12 |
22分 |
帝京大学 |
6.青木恵斗 |
T |
12 |
- |
12 |
23分 |
帝京大学 |
10.高本幹也 |
G |
14 |
- |
12 |
27分 |
帝京大学 |
8.延原秀飛 |
T |
19 |
- |
12 |
28分 |
帝京大学 |
10.高本幹也 |
G |
21 |
- |
12 |
40分 |
帝京大学 |
11.高本とむ |
T |
26 |
- |
12 |
41分 |
帝京大学 |
10.高本幹也 |
G |
28 |
- |
12 |
後半 | チーム名 | #.Name | 種 | H | | A |
---|
3分 |
早稲田大学 |
12.吉村紘 |
PG |
28 |
- |
15 |
6分 |
帝京大学 |
3.上杉太郎 |
T |
33 |
- |
15 |
8分 |
帝京大学 |
10.高本幹也 |
Gx |
33 |
- |
15 |
後半 | チーム名 | #.Name | 種 | H | | A |
---|
11分 |
帝京大学 |
10.高本幹也 |
T |
38 |
- |
15 |
12分 |
帝京大学 |
10.高本幹也 |
G |
40 |
- |
15 |
18分 |
帝京大学 |
7.奥井章仁 |
T |
45 |
- |
15 |
19分 |
帝京大学 |
10.高本幹也 |
G |
47 |
- |
15 |
24分 |
帝京大学 |
19.ダアンジャロ・アスイ |
T |
52 |
- |
15 |
25分 |
帝京大学 |
10.高本幹也 |
G |
54 |
- |
15 |
30分 |
帝京大学 |
14.小村真也 |
T |
59 |
- |
15 |
32分 |
帝京大学 |
10.高本幹也 |
Gx |
59 |
- |
15 |
35分 |
帝京大学 |
6.青木恵斗 |
T |
64 |
- |
15 |
36分 |
帝京大学 |
10.高本幹也 |
G |
66 |
- |
15 |
39分 |
早稲田大学 |
14.槇瑛人 |
T |
66 |
- |
20 |
39分 |
早稲田大学 |
22.野中健吾 |
Gx |
66 |
- |
20 |
40分 |
帝京大学 |
23.戒田慶都 |
T |
71 |
- |
20 |
41分 |
帝京大学 |
10.高本幹也 |
G |
73 |
- |
20 |
FW、BKのバランスが良く、しかも力強さとスピードを兼ね備え、同志社大、筑波大を圧倒してきた帝京大の連覇は成るのか。あるいは東洋大、明治大、京都産業大に苦戦しながらも、接戦をものにして勝ち上がってきた早稲田大の3年ぶりの優勝となるのか。
帝京大のキックオフで試合は始まった。そのボールを早稲田大が手痛い落球。このボールを確保した帝京大は早くも力強い連続攻撃を仕掛けてフェーズを重ね、早稲田ゴール前に迫り最後は右展開から帝京SO高本が自分のマークの甘さを感じ取り、内へ切れ込んで見事にノーホイッスルトライを挙げた(高本のG成功で7-0)。ただ、あまりにもあっさりとトライが取れたことで、帝京大に少し緩みが生じたかもしれない。以後早稲田のダブルタックルが的確に決まり、帝京らしからぬイージーミスも見られた。帝京大に10数回のフェーズを重ねられても、早稲田はしぶといタックルで凌いだ。11分帝京陣10mライン近辺右の早稲田ボールのスクラムから左へ展開、SO伊藤が横に流れて、13番岡﨑がクロス(通称ランギー)で縦に突進して大きくゲインし、そのラックから左へ展開すると見せて、SO伊藤が、内へ走り込んできた14番槇へリターンパス。槇はバックアップを振り切って快走しゴール下にトライ(吉村Gで7-7)。続いて17分、早稲田はペナルティのタッチキックで得た、帝京陣22m右のラインアウトからサインプレーで佐藤、宮尾とつなぎ、岡﨑への飛ばしパスから、外側に回り込んだSO伊藤へパスが渡り、タックルを受ける直前に大外で待つWTB松下へロングパス。松下は無人の左サイドを快走しトライ(吉村G失敗で7-12)。劣勢とみられていた早稲田がリードしたことで、試合は俄然盛り上がるかに思えた。しかし帝京大の実力はそのはるか上を行く。22分の6番青木のトライは、早稲田のキックを受けた自陣22m近辺からのカウンターアタックに始まり、その後、早稲田のダブルタックルでゲインできないケースもあったが2分間以上、15回のフェーズで1度もミスを犯さず、最後はゴール前の縦突進を繰り返し、早稲田のDFが薄くなったところを青木が突き破ったものであり(高本のG成功で14-12)、頑張ってDFしてきた早稲田のスタミナを奪うだけでなく、大きな精神的ダメージを与えたはずだ。26分センターライン中央の帝京ボールのスクラムで早稲田がコラプシングの反則を犯す。そのPKのタッチにより早稲田陣22m右のラインアウトを得る。このスクラムでの反則がこの後の試合に大きな影響を与えることは両チームとも明確に認識をしていたはずだ。このラインアウトを獲得した帝京は、両CTBの間にNo8延川を参加させて、早稲田DFの混乱を招き、延川はそのまま独走してゴール下へトライ(高本のGで21-12)。早稲田にしては珍しい組織DFのミスが出てしまった。その後、早稲田のスクラムコラプシングの反則があったものの、両チームとも固いDFを見せて膠着状態が続いた。迎えた37分、帝京のダイレクトタッチで得た、帝京陣左22m内左ラインアウトで早稲田は再び2番佐藤を走らせるサインプレーを試みたが、帝京によまれ7番奥井のタックルを受け、逆にピンチとなる。そして39分、帝京のペナルティで得たハーフライン右のラインアウトから早稲田が連続攻撃を仕掛け、SH宮尾がラックからハイパントを上げたが、両チームで競り合ったボールがこぼれ、そのボールを帝京9番李が拾い、左外で待つ11番高本とむへ好パス。高本は早稲田の甘いDFを次々とかわし左隅へ飛び込んでトライ(高本のGで28-12)。早稲田としては前半終了間際の痛い失点となった。
後半、早稲田のキックオフで試合開始。気持ちを切り替えた早稲田が攻勢に出る。帝京陣左10mラインで帝京がペナルティを犯し、それで得たPGを早稲田12番吉村が確実に決めた(28-15)。後半5分、早稲田のオフサイドで得たPKで、帝京はPGを狙わず、早稲田陣右22m内にタッチキックを蹴り、マイボールラインアウトを得た。そのラインアウトボールを確保した帝京はFWの縦突進を連続して前進を図り、最後は早稲田陣ゴール前右のラックで、帝京3番上杉が外目の立ち位置から内へ切れ込んで走り込み、SHからのパスを直接受けてトライ(高本G失敗33-15)。前半の延川のトライも、この上杉のトライも、早稲田DFを分析してのものだとしたら見事というしかない。
流れを切り替えたい早稲田は15番小泉に代えて22番野中を入れて、攻撃リズムを変えようと試みる。しかし後半10分、帝京陣10m手前の帝京ボールのスクラムをプッシュしてペナルティ・アドバンテージをもらった状態から、フェーズを3つ重ねて左へ展開し、SO高本が絶妙のショートパントを上げ、自らキャッチし早稲田の甘くなったタックルをすり抜けゴール下へトライ(高本のGで40-15)。これで勝負は決した感があった。その後も両チームの激しい攻防が続くが、最後にミスでチャンスを逃す早稲田に対し、帝京は思い切ったアタックをしかけながらも簡単なミスをしない。スクラムでは帝京が執拗にプッシュをかけ、早稲田は度々ペナルティを取られてしまう。帝京は早稲田に圧力をかけ続けながら18分7番奥井、24分には交代で入った19番ダアンジャロ、30分14番小村、35分青木、40分23番戒田がトライ(高本3Gで73-20)。早稲田も39分14番槇が自陣でインターセプトしたボールを90m走り切ってトライし最後の意地を見せた。
帝京大は素材に恵まれた選手たちが、どこにも負けない厳しい練習でフィジカルを鍛え上げ、15人全員がボールを持ったら激しく相手に当たって一歩でも前に出る。しかも冷静さを保ち、行き過ぎてペナルティを犯すことはなく、的確な判断ができる。ラインアウトからNo8延原の縦突進によるトライや、ゴール前ラックで3番上杉が内へ切れ込んだトライを見ると、全員がしっかりと判断をしてプレーをしていることが判る。この伝統が続くようであれば、帝京大の牙城を崩すのは至難にも思えるが、関東、関西、九州の有力校が負けない意識を持ち続け、強いフィジカルと冷静な判断力を養って帝京大に対抗していけば、大学ラグビー全体のレベルの押し上げに繋がることは間違いない。