テストNo.53 英伊遠征1976第6戦

昭和51年(1976)10月9日 スウォンジー

日本代表 9-63 ウエールズクラブ連合

ウエールズ連合に歯が立たず

No.142★53 英伊遠征1976第6戦
1976年10月9日 G:スウォンジー R:W.A.バイス KO 15:00
日本代表 9 63 ウエールズクラブ連合
C1 高田  司(トヨタ) 6 15 1 クライブ・ウィリアムズ
2 和田  透(釜石) 3 48 2 ウィリアム・ジェームズ
3 安井 敏明(神鋼) 3 ジョン・モーガン
4 熊谷 直志(明大) 0 T 2 4 バリー・クレッグ
5 柴田 浩一(東京三洋) 0 G 2 5 D.R.トーマス
6 井澤 義明(早大OB) 2 PG 1 6 リッチー・デービス
7 豊山 京一(早大) 0 DG 0 7 クライブ・バージェス
8 原   進(近鉄) 8 ジェフ・スクワィアー
9 今里 良三(近鉄) 0 T 10 9 デビッド・ウィリアムズ
10 星野 繁一(早大) 0 G 4 10 デビッド・リチャーズ
11 有賀  健(リコー) 1 PG 0 11 ブライアン・ジェリフ
12 吉田 正雄(近鉄) 0 DG 0 12 フィル・フィリップス
13 森  重隆(釜石) C13 デビッド・バーチャー
14 藤原  優(早大) 7 12 14 ガレス・エバンス
15 田中 伸典(トヨタ) 15 ウィン・デービス
交代【ウ】A.デービス④
得点:PG田中3

 味も素っ気もない見出しだが、これ以外に表現のしようがなかった。ウエールズクラブ連合は、全盛期のウエールズのクラブから選抜された強力なチームだった。日本は後半15分までは3トライとられたものの、森、藤原らがゴール前へ迫る場面もあり、田中の3PGで9−19と頑張っていたのだが、ここからがいけない。ボールをほとんどウエールズに支配されて、タックルしてもボールを生かされる。いいように走りまくられて9トライ(計12トライ)を奪われて壊滅した。

 コーチ兼プレヤーとしてこの試合に出場していたSH今里良三は、3勝7敗に終わったこの遠征を次のように総括している。「5勝5敗にできなかった原因は? 基本プレーであったのではと考える。その基本プレーとは、『ボールに対する執着心』の一言に尽きると思う」(『機関誌』Vol.26-2号)。この試合はとくにその感を強くした試合であった。