テストNo.355 ラグビーワールドカップ2019 プールA第3戦 サモア代表戦

English 写真 機関誌
令和元年(2019)10月5日 G:豊田スタジアム R:ジャコ・ペイパー(RSA)
日本代表 38-19 サモア代表
No.594★355 ラグビーワールドカップ2019 プールA第3戦 サモア代表
2019年10月5日 G:豊田スタジアム R:ジャコ・ペイパー(RSA)
日本代表38-19サモア代表
1稲垣 啓太(パナソニック)1691ジョーダン・レイ
2坂手 淳史(パナソニック)22102セイララ・ラム
3具  智元(ホンダ)3マイケル・アラアラトア
4ヴィンピー・ファンデルヴァルト(NTTドコモ)1T04ピウラ・ファアサレレ
5ジェームス・ムーア(サニックス)1G05ケーン・レアウペペ
6リーチ マイケル(東芝)3PG36クリス・ブイ
C7ピーター・ラブスカフニ(クボタ)0DG07TJ・イオアネ
8姫野 和樹(トヨタ)C8ジャック・ラム
9流  大(サントリー)3T19ドウェイン・ポロタイバオ
10田村  優(キヤノン)2G110ウルパノ・セウテニ
11レメキ ロマノラヴァ(ホンダ)1PG111エド・フィドウ
12中村 亮土(サントリー)0DG012ヘンリー・タエフ
13ラファエレ ティモシー(神戸製鋼)13アラパティ・レイウア
14松島 幸太郎(サントリー)11(1)11(1)14アシー・トゥアラ
15山中 亮平(神鋼)15ティム・ナナイウィリアムズ
交代【日】堀江翔太(パナソニック)②、中島イシレリ(神鋼)①、ヴァル・アサエリ愛(パナソニック)③、福岡堅樹(パナソニック)⑮、田中史明(パナソニック)⑨、ツイ ヘンドリック(サントリー)⑥、ヘル ウヴェ(ヤマハ)④、松田力也(パナソニック)⑫ 【サ】キーロン・フォノティア⑮、トゥシ・ピシ⑩、レイ・ニウイア②、ポール・アロエミレ③、セニオ・トレアフォア④、ジェームズ・レイ①、ペレ・カウリー⑨、ジョシュ・ティレル⑦  シンビン=イオアネ(サモア)
得点:Tラファエレ、姫野、福岡、松島 G田村3、PG田村4

 この日のサモア代表の頑張りは本当に素晴らしかった。スタミナが切れることもなく残り10分を切るまで大激闘が続いた。
前半2分、7分と田村がPGを決め順調なスタートに思えた。ある程度点差が開けば、規律を失い、最後は諦めるであろうと予想したのだが、この日のサモアは違った。個々の力強いパワーで日本のアタックを止め、日本選手が孤立すると、力強い腕力で確実にジャッカルをものにし、日本のペナルティを誘った。12番CTBヘンリー・タエフのゴールキックも正確で、9分、12分と確実にPGを決め6-6とサモアが追い付いた。
 23分の田村のPGの後、27分WTB松島が右サイドを快走し、巧みなステップでゴール前に迫り、一度ロック ムーアの縦突進でDFを集め、左へ展開。SH流、田村と渡り、CTBラファエレへ。外にWTBレメキを余した状況であったが、ラファエレはパスダミーをして強引にインゴールへ飛び込んだ。田村のコンバージョンも決まり(16-6)、これで一息つけるかと思いきや、この日のサモアは全く諦めるそぶりを見せず、個々のパワーで日本ゴールへ迫り、33分ヘンリー・タエフが3度目のPGも確実に決め16-9の1トライ、1ゴールの差で前半を終了。
 後半に入ってもサモアの勢いは止まらず、4分ヘンリー・タエフが4度目のPGを決め、16-12とした。負けられない日本も、10分田村のPGの後、敵陣ゴール前のラインアウトからのモールに一体となったFWにBKも加わり、最後はNo8姫野がインゴールへ飛び込んだ。田村のコンバージョンも決まり26-12とした。さすがにこれで勝敗は決し、あとはボーナスポイント獲得のための4トライと思ったのだが、サモアの執念とパワーをベースとしたDFは素晴らしく、小康状態はまだまだ続いた。逆に32分、サモアがパワープレーで日本ゴール前へ迫り、最後はCTBヘンリー・タエフが日本のタックルを交わして右中間へ飛び込んだ。自らコンバージョンを決め26-19と、再び1トライ、1ゴール圏内に迫ってきた。
 しかしここからの日本の執念は素晴らしかった。敵陣ゴール前へ進みFWが縦突進を繰り返し、仕留め切れるかといった状況の中で、SH田中がSOの田村へパス。中村、レメキと渡り、パスダミーでマークを引き付け、フリーの福岡へパス。福岡は快足を飛ばしインゴールで回り込んでトライ。田村のゴールも決まり33-19とリード。後は残り時間内にボーナスポイントにつながる4トライ目を取れるかどうかの状況となった。フルタイム直前に日本は敵陣ゴール前にせまりスクラムとなるが、アーリープッシュでサモアのフリーキックとなる。サモアが蹴りだせばフルタイムとなるはずだったが、そこでサモアは7点差以内を狙ってか、スクラムを選択した。日本渾身のプッシュもあり、サモアがノットストレート。日本は最後のチャンスとなるスクラムをプッシュしたが、押し切れないと判断したNO8姫野が左へサイドアタック。孤立気味となりボールが出るか心配されたが、鍛えてきた身体能力を生かして体をひねりボールを確保、SH田中から、左へ回り込んだ右WTB松島へパスが渡り、松島はDFの隙間をついて左隅へ飛び込んだ。喉から手が出るほど欲しかった4トライ目を獲得し、38-19、勝ち点5を獲得した。