テストNo.386 リポビタンDチャレンジカップ2024 オールブラックス戦

令和6年(2024)10月26日 G:日産スタジアム(日本) R:ジョーダン・ウェイ(オーストラリア協会)
日本代表 19-64 NZ代表

対戦日2024/10/26 (土) Kick off14:50
競技場日産スタジアム 観客数60,057人
天候くもり/微風 グラウンド
状態
良い
ドクターVMO:高森草平 / AMSV:山田睦夫 / MDD:長谷川淳
記録係瀧澤真希
レフリージョーダン・ウェイ(オーストラリア協会)sign
アシスタントレフリー

ニック・ベリー(オーストラリア協会)

ルーベン・キーン(オーストラリア協会)

高尾陽平 / 木村太輔 / 高橋真弓

マッチコミッショナー荒井公希sign
TMOデーモン・マーフィー / オリ・ケレット(オーストラリア協会)
サイティングコミッショナーデイブ・ギュアン
タイムキーパー高井弘幸
日本代表
# Name(cm/kg/Age)
所属
Pos.
1 岡部崇人(180/105/29)
横浜キヤノンイーグルス
FW
2 坂手淳史(180/104/31)
埼玉パナソニックワイルドナイツ
3 竹内柊平(183/115/26)
浦安D-Rocks
4 サナイラ・ワクァ(202/120/29)
花園近鉄ライナーズ
5 ワーナー・ディアンズ(201/117/22)
6 ファカタヴァアマト(195/118/29)
リコーブラックラムズ東京
7 姫野和樹(187/109/30)
トヨタヴェルブリッツ
8 ファウルア・マキシ(187/112/27)
クボタスピアーズ船橋・東京ベイ
9 藤原忍(171/76/25)
クボタスピアーズ船橋・東京ベイ
HB
10 立川理道(180/94/34)
クボタスピアーズ船橋・東京ベイ
11 マロ・ツイタマ(182/91/28)
静岡ブルーレヴズ
TB
12 ニコラス・マクカラン(188/93/28)
トヨタヴェルブリッツ
13 ディラン・ライリー(187/102/27)
埼玉パナソニックワイルドナイツ
14 ジョネ・ナイカブラ(177/95/30)
15 矢崎由高(180/86/20)
早稲田大学
FB
16 原田衛(175/101/25) Re.
17 茂原隆由(187/116/24)
静岡ブルーレヴズ
18 オペティ・ヘル(190/127/26)
クボタスピアーズ船橋・東京ベイ
19 エピネリ・ウルイヴァイティ(196/122/28)
三菱重工相模原ダイナボアーズ
20 下川甲嗣(188/105/25)
東京サントリーサンゴリアス
21 小山大輝(171/74/29)
埼玉パナソニックワイルドナイツ
22 長田智希(179/90/24)
埼玉パナソニックワイルドナイツ
23 松永拓朗(172/82/26)

※背番号の白抜きはキャプテン

オールブラックス(ニュージーランド代表)
# Name(cm/kg/Age)
所属
Pos.
1 タマイティ・ウィリアムズ(196/140/24)
Crusaders
FW
2 アサフォ・アウムア(177/108/27)
Hurricanes
3 パシリオ・トシ(193/140/26)
Hurricanes
4 サム・ダリー(203/110/24)
Blues
5 パトリック・トゥイプロトゥ(198/120/31)
Blues
6 サミペニ・フィナウ(193/115/25)
Chiefs
7 サム・ケイン(189/103/32)
東京サントリーサンゴリアス
8 ウォレス・シティティ(187/113/22)
Chiefs
9 キャム・ロイガード(183/88/23)
Hurricanes
HB
10 ダミアン・マッケンジー(177/78/29)
Chiefs
11 マーク・テレア(186/94/27)
North Harbour
TB
12 アントン・レイナートブラウン(185/96/29)
Chiefs
13 ビリー・プロクター(187/96/25)
Hurricanes
14 セヴ・リース(179/87/27)
Crusaders
15 スティーヴン・ペロフェタ(181/85/27)
Blues
FB
16 ジョージ・ベル(183/107/22)
Crusaders
Re.
17 オファ・トゥウンガファシ(195/122/32)
Blues
18 フレッチャー・ニューウェル(186/121/24)
Crusaders
19 ジョシュ・ロード(205/106/23)
Chiefs
20 ピーター・ラカイ(186/108/21)
Hurricanes
21 TJ・ペレナラ(184/90/32)
リコーブラックラムズ東京
22 デービッド・ハヴィリ(184/88/29)
Crusaders
23 ルーベン・ラヴ(183/90/23)
Hurricanes
得点
HomeAway
前半後半前半後半
21 T 73
11 G 43
00 PT 00
00 PG 00
00 DG 00
127 4321
19合計64
反則
PKFKPKFK
40 前半 10
50 後半 60
90 合計 70

Home 交替/入替

種類時間背番号
入替 後半5分 4 → 19
入替 後半6分 2 → 16
入替 後半6分 3 → 18
入替 後半6分 7 → 20
入替 後半14分 11 → 22
入替 後半15分 10 → 23
交替
(HIA)
後半21分 8 → 7
入替 後半22分 1 → 17
入替 後半31分 9 → 21

Home 一時交替

時間背番号内容
後半12分 → 後半21分 8 → 7 HIA

Away 交替/入替

種類時間背番号
入替 後半11分 4 → 19
入替 後半11分 7 → 20
入替 後半11分 2 → 16
入替 後半11分 1 → 17
入替 後半11分 3 → 18
入替 後半11分 9 → 21
入替 後半19分 12 → 22
入替 後半19分 14 → 23

Away 一時交替

時間背番号内容

Home カード/処分

種類時間背番号内容

Away カード/処分

種類時間背番号内容

得点経過 前半Kick off : オールブラックス(ニュージーランド代表) /後半Kick off : 日本代表(宮崎合宿&ヨーロッパ遠征 2024年10月〜11月)

前半チーム名#.Name
5分 日本代表 14.ジョネ・ナイカブラ T 5 - 0
6分 日本代表 10.立川理道 G 7 - 0
12分 オールブラックス(ニュージーランド代表) 11.マーク・テレア T 7 - 5
13分 オールブラックス(ニュージーランド代表) 10.ダミアン・マッケンジー G 7 - 7
16分 オールブラックス(ニュージーランド代表) 5.パトリック・トゥイプロトゥ T 7 - 12
17分 オールブラックス(ニュージーランド代表) 10.ダミアン・マッケンジー G 7 - 14
19分 日本代表 8.ファウルア・マキシ T 12 - 14
20分 日本代表 10.立川理道 Gx 12 - 14
22分 オールブラックス(ニュージーランド代表) 13.ビリー・プロクター T 12 - 19
23分 オールブラックス(ニュージーランド代表) 10.ダミアン・マッケンジー Gx 12 - 19
25分 オールブラックス(ニュージーランド代表) 7.サム・ケイン T 12 - 24
26分 オールブラックス(ニュージーランド代表) 10.ダミアン・マッケンジー Gx 12 - 24
31分 オールブラックス(ニュージーランド代表) 6.サミペニ・フィナウ T 12 - 29
32分 オールブラックス(ニュージーランド代表) 10.ダミアン・マッケンジー Gx 12 - 29
34分 オールブラックス(ニュージーランド代表) 3.パシリオ・トシ T 12 - 34
35分 オールブラックス(ニュージーランド代表) 10.ダミアン・マッケンジー G 12 - 36
40分 オールブラックス(ニュージーランド代表) 2.アサフォ・アウムア T 12 - 41
41分 オールブラックス(ニュージーランド代表) 10.ダミアン・マッケンジー G 12 - 43
後半チーム名#.Name
4分 オールブラックス(ニュージーランド代表) 9.キャム・ロイガード T 12 - 48
4分 オールブラックス(ニュージーランド代表) 10.ダミアン・マッケンジー G 12 - 50
28分 日本代表 18.オペティ・ヘル T 17 - 50
29分 日本代表 23.松永拓朗 G 19 - 50
37分 オールブラックス(ニュージーランド代表) 23.ルーベン・ラヴ T 19 - 55
38分 オールブラックス(ニュージーランド代表) 10.ダミアン・マッケンジー G 19 - 57
41分 オールブラックス(ニュージーランド代表) 23.ルーベン・ラヴ T 19 - 62
42分 オールブラックス(ニュージーランド代表) 10.ダミアン・マッケンジー G 19 - 64

<特記事項>
【TMO】
・前半22分:日本代表(8)のトライ判定前のノックオンの有無について/結果:ノックオンの判定、トライ取消。オールブラックスボールのスクラムでプレー再開。


 新生エディー・ジャパンが初めてオールブラックスに挑戦するこの試合、ケガで離脱していた姫野が昨年のRWC以来の復帰を遂げ、FBの矢崎も、日本でのオールブラックス戦のみ出場となった。また怪物オペティ・ヘルが初徴集され、東芝の松永(ユーティリティBK)と共にリザーブに入った。

 NZ代表のキックオフで始まった試合は、予想通り日本代表が超速アタックで仕掛け続ける。No8マキシが先陣を切って突破を図り、NZ代表のDFに食い込み、SH藤原が鮮やかにさばいてBKを走らせる。2分過ぎにハーフウェイ・ラインほぼ中央のラックから右へ展開し、ライリーのパスをNZに弾かれたが、それをキャッチしたナイカブラがスピードでマークを引き付け、FB矢崎にパス。矢崎も縦に走り、大外のワクァがライン際を独走したが、リターン・パスをノックオンして惜しくもチャンスとならず。5分、NZ陣10mライン右のラインアウトをワーナーが見事にキャッチして左へ展開。BKラインに入ったマキシがNZのDFに食い込みラック。そのボールをナイカブラが拾って左の藤原にパスし、藤原は縦に走り、ノールックでナイカブラへリターンパスを通す。ノーマークとなったナイカブラは快足を飛ばして35mを走り、最後NZの10番、15番にタックルされたが、勢いのままにグラウンディングに成功し、見事に先制(立川のG成功で7-0)。この日の日本代表はスクラムもしっかりと組み好試合を予想させたが、12分、16分とNZ代表日本ゴール前で連続攻撃を許し、最後はいずれも左大外で待つ11番テレアと5番トゥイプロトゥに数人でタックルをするのだが、強靭な体幹をベースとした突進を止めきれず左隅にトライを許す(いずれもマッケンジーのG成功で7-14)。しかし19分、ペナルティ・タッチキックでNZ陣ゴール前左7mのラインアウトを得て、ワクァがキャッチしたボールを、姫野、マキシと繋いでゴール前に迫り、右に振って姫野が突進し、そのラックから左のマキシがノーマークとなり、インゴールへ飛び込む(立川G失敗で12-14)。続いて21分、NZ代表が日本陣10m付近の中央のラックから左に振ったところで、マキシが狙いすましたように10番マッケンジーにハードタックルを決め、こぼれたボールをワーナーが敵陣へ高く蹴り込み、22mライン手前でキャッチしてゴールへ快走。何とNZの快足WTBセブ・リースを振り切ってインゴールへダイブした。これで完全な日本ペースかと思われたがTMO判定により、マキシがタックルの前にボールを前に弾いており、日本のノックオンの判定でトライは取り消される。これで集中力が切れてしまったかのように日本代表は、22分、25分、31分、34分、40分とNZの連続攻撃に立て続けにトライを許し(マッケンジーの2G成功で12-43)前半終了。とにかくNZ代表の選手たちは各々体幹が強く、簡単に倒れずボールコントロールを失わないので、ミスも出ず連続攻撃を続けられる。惜しいところでミスが出てトライチャンスを逃してしまう日本代表との違いを見せつけられているような前半であった。

 後半も4分、日本陣右10mラインを入ったところのラインアウトからNZ代表の連続攻撃が始まり、2番アウムアの突進を止められず、サポートした9番ロイガードに走られ、SHである彼も日本代表数名にタックルを受けながらも倒れることなくボールコントロールをしてインゴールへ飛び込む(マッケンジーのG成功で12-50)。しかし、ここから日本代表は目を覚ましたかのような頑張りを見せる。NZのアタックを組織的DFで着実に止め、チャンスを伺う。6分には竹内に替えて初キャップのオペティ・ヘル、15分には立川に替えてこれも初キャップの松永を投入した。そしてその直後、NZ陣中央22mライン付近のラックで、藤原から松永へ、そして松永はライリーを飛ばして矢崎へパスを通し、矢崎はスペースを独走。最後、マッケンジーを引き付けてナイカブラへパスをしたが、マッケンジーもずれてナイカブラへタックルをしてゴール前3mで止められる。このラックから日本代表はフェーズ7を重ねてトライを取りに行ったが、最後はNZ代表にボールを奪われる。17分には、NZ代表が日本陣右22mラインアウトからロングスローで攻めるが、これを日本の16番原田が拾って前に出てラック。ここからパスを受けた松永はマクカランを飛ばしてライリーにパスを通し、ライリーはNZのCTBをカット・アウトでかわし独走。ハーフウェー・ラインでNZのFBを引き付け、ノーマークの矢崎へパス。矢崎は独走し22mラインを超えたが、ゴール前右5mでマッケンジーのタックルを受けトライならず。後半28分にはNZ陣中央22mライン付近に攻め込んだ日本はFW、BK一体の攻撃でフェーズを重ねた後、姫野がタックルを受け苦し紛れのパスが乱れるも、それを拾った18番オペティ・ヘルが密集のど真ん中を突破して、マッケンジーと1対1となるが、あっさりとステップでかわしゴールポスト直下へ飛び込む(松永のG成功で19-50)。怪物の才能を見事にアピールして見せた。その後も日本の健闘が続いたのだが、37分、日本陣に攻め込んだNZ代表は、左ゴール前5mのラインアウト・モールを押し込んだ後、右に展開し、飛ばしパスを交えた有効な攻撃から最後は交代で右WTBに入った23番ラブが日本人のタックルをかわしてインゴールへタッチダウン(マッケンジーのG成功で19-57)。さらに終了間際の41分、日本は自陣22mラインを超えた右のラインアウトから強引にオープン攻撃を仕掛けるが、ライリーから矢崎へのパスの際に落球となり、そのボールを矢崎が自陣側に蹴ったが、それを拾ったNZ23番ラブがインゴール中央へ回り込みダイブ(マッケンジーのG成功で19-64)、その後、フルタイムとなる。

 これから欧州遠征に出て、フランス代表ウルグアイ代表イングランド代表とテストマッチを行うわけだが、今日のNZ代表戦で得た教訓を活かして、思い切って超速ラグビーにチャレンジしてほしいものである。