解題・説明
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承和14年(847)相模国(さがみのくに)一宮の寒川(さむかわ)神社から分霊を配祀(はいし)したと伝えられる。現状の拝殿は、背後の幣殿、本殿と接続するが、当初は本殿だったことが確認されている。現在の向拝柱は、柱上を頭貫で繋ぎ三斗(みつど)を置き中備(なかぞなえ)は前面拳鼻(こぶしばな)、背面に手挟(たばさみ)を付け、共に古風である。妻飾(つまかざり)は虹梁(こうりょう)大瓶束(たいへいづか)で、1本の虹梁を内側は2本に分けて造り出し、内陣と外陣で袖切の様式を変えている。昭和48年(1973)、屋根はトタンに葺き替えられたが、改造の多い割には、当初材も良く残しているとみられる。なお、建立年代を永正元年(1504)とする社伝もある。
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