解題・説明
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柏崎陣屋は、寛保2年(1742)松平定賢(越中守家)が奥州白川(しらかわ)に封じられたとき、その飛地領の支配のため、初めて当地大久保(おおくぼ)へ構えられた。松平越中守家は、後に紀州桑名(くわな)ヘ移封されるが、柏崎地方はそのまま飛地領として、この陣屋により幕末まで約126年間、自藩領と幕府預領合わせて越後221ヶ村を支配した。東西100間(180m)南北50間(90m)で、2段の地形を利用して築造されていた内部には、自藩領を支配する御役所、天領(てんりょう)を預る預役所、各郡代官の詰める刈羽会所などの諸役所、また郡代(ぐんだい)を筆頭にした役人及びその家族の居住する長屋などがあった。明治維新後に柏崎県庁がここに置かれたが、柏崎県は明治6年(1873)6月新潟県に統合廃止された。
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