|
解題・説明
|
寄木造りで、高さは130cm、膝の幅は120cmあります。 おおらかな温顔に、ガラス玉の白毫がはめ込まれています。右手の印相は人々の不安を取り除く施無畏印、左手に薬壷を乗せています。衣は通肩の形にまとい、裳を付けています。両肩から胸に流れる衣と結跏趺坐の両足をおおう裳の襞は、木目の紋様を生かして、深く彫られています。 大胆に鉈が用いられており、逞しさと親しみを感じさせる、いかにも地方の仏師の手による仏像といえます。 『相生集』に、「山本氏聞書」として、圓福寺に薬師仏があり、「運慶の作。昔盲人ありて、此の仏を起こし、其の利生によりて目あきたるよし、其盲人の持ち来たりし琵琶あり」と記されています。 圓福寺はすでになく、薬師堂を遺して、その跡地には、かつての夏出小学校が建てられていました。 杉材を用いた素木の珍しい仏像です。
|