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解題・説明
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口径54.7cm、高さ71cmの小型の銅製の梵鐘で、上部の笠形と呼ばれる部分の張りを抑えて優美に作られています。乳の間の下部の池の間に、次のような文章が彫られています。 大日本国陸奥州田村県 広渡禅寺住持比丘応衡 本寺檀那平遠長 結縁之衆二十一人 大工秦景重 永徳二年庚戌十一月八日奉行比丘証本 この銘によって、南北朝時代末期の1382年(永徳2=弘和2)年に作られたものであることが分かります。福島県内では、喜多方市の新宮熊野神社の1349(貞和5=正平4)年の銅鐘に次ぐ古いものです。 檀那すなわち施主の平遠長は、1404(応永11)年の一揆契状に登場する「鬼生田 山城守秀遠」に連なる人物かと思われます。鋳造師の秦景重の作品は、宇都宮市の一向寺や千葉県の香取神宮寺等にも残されています。
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