市指定重要文化財(考古資料) 昭和35(1960)年2月16日指定
| 所有(管理)者名 | 個人 ※所在不明 |
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昭和12・3年ごろ市内大槻町中野出土と伝えられるもので、長さ約45センチあります。
刃は片方にだけついている片刃で、柄に比べて幅の広い刃になっています。鉄製であるためにさびが激しく装飾については明らかでありませんが、柄部のあたりは形がしっかりしており、その姿がよくわかります。柄と刀身の割合が、およそ1対4で大変に整った他に類例を見ないほどの造りです。
「わらび手」とは柄と柄頭の部分が「わらび」の葉柄の部分によく似ているところから命名されたものです。和同開珎と共に出土する例が各地で見られるため、年代は奈良前期から平安初期にわたる短期間のものと推定されます。
その分布は中部・関東・東北および北海道にわたる東日本を主とし、全体に柄が短く、刃の部分が柄の3~4倍と長く、北海道の出土例や正倉院の一例に見ることができます。出土の状況は小石室を有する小型古墳や横穴に副葬されているほか、住居址と推定される遺跡から出土します。県内中通りでは、泉崎村観音山北横穴群に出土例があります。
なお、この形式の発生については、大陸北方系民族の武器の流れからみた外来説と頭椎太刀からの変化、刀子からの起源などの説があります。