以上はいわゆる武家地の範囲に拝領した屋敷地だが、下級の旗本・御家人にはその枠を超えて町人地に屋敷地を与えられる者もおり、それは一人別の場合は拝領町屋敷、組屋敷(大縄地)の場合は大縄拝領町屋敷と呼ばれた。これらは地代(じだい)を徴収して町人に貸与することが許されており、下級幕臣の収入源となった。
また武家が所持した屋敷は拝領屋敷のほかにも、町人地を購入した町屋敷(まちやしき)・町並屋敷(まちなみやしき)、百姓地を購入した抱屋敷(かかえやしき)・抱地(かかえち)もあった。ただし旗本・御家人の場合はこれらを所持する者は多くはなかった。