解題・説明
|
呰見大塚古墳(みやこ町呰見所在/福岡県指定史跡)の前室右側の壁際で検出された装飾付太刀で、九州で25例目(2015年現在)となる検出資料。太刀は部分的に欠損しますが、刀身部長約60㎝、中央部で幅3.1㎝、背厚0.7㎝を測ります。 柄頭は青銅地金で、中央の鳳凰も鍍金が施されたものである。環は楕円形状で、長径6.0㎝、短径4.3㎝、断面は1㎝以下の台形に近い八角形を呈する。環には文様が退化した龍文が刻まれるが所々欠損する。環の内側には1羽の鳳凰がある。鳳凰は非含玉系で、頭頂部には冠毛は刻まれるだけで、後頭部から後毛が伸びて環と接地している。柄部の飾り金具は無文であり、両縁部金具は端部を玉縁状につくる。共に銅板に鍍金が施されたものである(「東九州自動車道関係埋蔵文化財調査報告第17集」より抜粋)
|