それぞれの区に区長、村に戸長、そして戸長を補佐する旧方頭が、里掌の改称で復活している。戸長は、大中村は一村ごとに、小村は二、三カ村に一人置かれた。区長・戸長は管内人民から公選された者を任命したが、顔ぶれは、旧大庄屋・庄屋が引き続いて任命されたようである。
豊津町域の初代の区長・戸長は、第71表のとおりである。それぞれの就任は、区長が五月に、戸長が六月に、里掌が八月に就任している(「覚(仮題)」永井文書)。
豊津町域の大部は第四十二区・第四十三区・第五十区に編入されているが、第四十四区と第四十七区にも一カ村ずつ編入されている。
第71表 豊津町域の区長・戸町 |
(明治5年6月) |
区 | 区長 | 村 名 | 戸 長 | 居住町村 | 就任年月 |
42 | 平 松 浄 江 | (上坂・徳政) (国分) (上豊津) (下豊津) (錦町・寿町) | 林彦九郎 進五郎 三井省 安藤太兵衛 矢玉勘七 | 徳 政 綾 野 (士族) (士族) 錦 町 | |
43 | 大 村 尋 三 | (綾野) (下原・有久) (呰見) (田中) (国作) (惣社)・竹並 | 野村弥七郎 中村定五郎 白石謙吾 末松逸平 尾形弥四郎 中山唯七 | 綾 野 有 久 大 橋 田 中 大 橋 竹 並 | |
44 | 小 林 厚 作 | 蓑嶋 金屋 大野井 宝山 長江・小犬丸 羽根木・竹田 (徳永)・真菰 今井・文久新地 草場 道場寺 | 村上与平 加来省三郎 安広嘉作 山口伝七 工藤完蔵 有松為蔵 刀祢九八郎 吉永甚平 秋満栄蔵 秋満桓蔵 | 蓑 嶋 元 永 大野井 宝 山 小犬丸 沓 尾 真 菰 今 井 草 場 道場寺 | |
47 | 村 上 賢 次 郎 | 宮市 (彦徳) 流末 平嶋 柳井田・崎野 天生田 寺畔 | 浜田五郎七 安藤彦平 向井二蔵 有松二平 庄野三八郎 福嶋藤三郎 奥清三郎 | 今 井 彦 徳 流 末 道場寺 今 井 天生田 真 菰 | |
50 | 勢 嶋 二 作 | (上原) (光富) (節丸) (吉岡)・内垣 下高屋・末江 上高屋 | 勢嶋彦九郎 加木定三郎 勢嶋昇蔵 池田和三治 勢嶋昇平 清田弁吉 | 光 富 光 富 光 富 木井馬場 光 富 上高屋 | 5. 6.13 5. 6.13 5. 6.13 5. 6.13 5. 6.13 5. 6.13 |
(「戸長姓名録」永井文書)(「戸長姓名録」勢嶋文書) |