解題・説明
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【判型】大本3巻1冊。 【作者】不明。 【年代等】貞享5年(1688)5月刊。[江戸]利倉屋喜兵衛(戸倉屋喜兵衛・生白堂)板。 【概要】分類「往来物(古往来)」。異称『〈絵入〉庭訓往来』『庭訓往来図讃』『絵入庭訓往来』『庭訓絵抄』。本書は『庭訓往来』の絵入本の嚆矢で、代表的なもの。『庭訓往来』本文を大字・6行・付訓で記し、頭書欄に要語の絵抄、すなわち、本文の要語に即した絵図500葉以上を掲げ、多く語注を添える。絵図に描く風俗が貴族的で古風であり、著しく庶民化される江戸後期の絵抄本と対照的である。なお、本書に微細な変更を加えた元禄11年(1698)刊『庭訓往来図画』など後続の往来物も数種刊行された。 【備考】本書には、大本4巻4冊、半紙本3巻3冊など判型・巻数が異なるものや異板などいくつかの板種がある。(小泉吉永 記)
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