解題・説明
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【判型】中本1冊。 【作者】不明。 【年代等】嘉永3年(1850)9月刊。[江戸]新庄堂(糸屋庄兵衛か)板。 【概要】分類「往来物(社会科)」。通常、往来物の頭書などに掲げられる年中行事関係の記事を単行本仕立てにしたもの。年中行事関係の往来物の1種と見なせるが、本書のように暦風に掲げるのは少ない。物見遊山の案内書的な内容で、「(正月)△元日、芝居式三番見物群集翁渡と云。△二日、初芝居、△三日、上野元三大師詣、同所谷中護国院にて大黒の湯を諸人に与ふ…」のように、江戸府内の寺社の祭礼日を中心に各月の行事と開催場所、またその概要や由来・風俗などを略述する。本文を小字・13行・所々付訓で記す。見返に「月並参詣の寺社」(江戸の寺社参詣一覧)を掲げる。 【備考】本書表紙は卍崩しの紋様も題簽部分も全て木版の刷外題である。(小泉吉永 記)
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