解題・説明
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【判型】半紙本1冊。 【作者】仮名垣魯文(神奈垣魯文・野崎魯文・鈍亭・金屯道人・鈍通子)作。伊達千広(宗広・自得・好々斎)序。深沢菱潭書。河鍋暁斎画。 【年代等】明治6年(1873)1月、山東直砥(三栗居士)序。明治6年7月刊。[東京]椀屋喜兵衛(万笈閣)板。 【概要】分類「往来物(地理科)」。「新玉の年の日脚も進みゆく、黒がね道を蒸気車の、乗合人(のりあうひと)の案内(しるべ)にて、手間どる暇も波繁き…」で始まる七五調の文章で、明治初年の横浜の地理や社会を綴った往来。明治5年9月に新橋~横浜間の鉄道が開通した直後だけに、鉄道・電信機・郵便・新聞・貿易・学校・馬車・商館など文明開化の様子を強調し、発展する横浜の様子を述べる。本文を大字・4行・付訓で記し、巻頭に横浜全景図を掲げる。(小泉吉永 記)
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