解題・説明
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【判型】大本1冊。 【作者】長友松軒(玄海堂・東栖散士)書。 【年代等】寛政3年(1791)1月刊。[大阪]高橋平助(塩屋平助)板。 【概要】分類「往来物(産業科)」。明和8年(1771)刊『類字鑒』の改題本。商売の対象となる農・林・水産業の生産物を中心に語彙を集めた手本。語彙はほぼ一定の分類(前後の多少の出入りはある)に従って配列されており、順番に穀物・野菜・キノコ・山菜・草花・海草・魚介・昆虫・動物・果実・樹木・鳥類の語彙合計810語を掲げ、末尾に十干十二支を載せる。本文を行書・大字・4行・無訓で記した後、末尾に楷書・小字・7行・付訓(ごく稀に割注や左訓)の本文を再録する。 【備考】本書の筆者は江戸時代中期に数多くの手本類(往来物)を手掛けた書道家である。次の様に、主要なものだけでも20種類以上ある。 宝暦6年(1756)刊『一年帖〈玄海堂四季消息并ニ附録釈文〉』,宝暦8年(1758)頃刊『当用消息』,宝暦13年(1763)跋・刊『新編書札指南』,宝暦14年(1764)刊『当用書翰式』,明和1年(1764)刊『新童子往来万代宝鑑』,明和5年(1768)序・刊『采女玉章(うねめのたまずさ)』,明和5年(1768)刊『〈幼訓学問〉寺子宝久種(てらこたからぐさ)』,明和5年(1768)年以降刊『〈文章必用〉寺子幼訓往来』,明和6年(1769)刊『〈御家直弟・玄海堂書〉連玉用文筆法蔵』,明和8年(1771)刊『類字鑒』,明和9年(1772)頃刊『賀章竪文〈并仮名手本〉』,明和9年(1772)頃刊『千金用文万歳宝』,安永8年(1779)刊『〈改正増補・商家〉問屋往来』,天明6年(1786)刊『分限書札集』,天明7年(1787)書・刊『仮名附消息〈并〉仮名文章』,天明(1781~89)頃刊『当用書札大全』,寛政2年(1790)刊『雑要章』,寛政3年(1791)刊『必要書札〈并手形尽〉』,寛政3年(1791)刊『商売用字尽』*本館蔵(363),江戸中期刊『歳時文章往来(仮称)』*本館蔵(466),江戸中期刊『〈四季文章〉女用婦見硯』,江戸後期刊『〈万家□用〉連玉用文章大成』*「連玉用文筆法蔵」改題(小泉吉永 記)
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