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解説
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中越2丁目にある北長野貨物駅建設工事の際に地元の住民により採集された土器のうちのひとつで、弥生時代後期後半(箱清水式期)の壺です。口縁部は復元によりますが、頸部以下はほぼ完全な形で残っており、頸部には櫛描横線文を4条めぐらせ、一定間隔に縦位の櫛描文が施されています。また、縦位櫛描文の上にはボタン状突起が加えられています。底部付近と頸部の櫛描文施文部以外は赤色塗彩されており、「赤い土器」と呼ばれる箱清水式土器の特徴をよく顕しています。
笹澤 浩 1970「箱清水式土器の再検討―長野市内発見資料を中心として」 『信濃』第22巻 第4号 信濃史学会
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