解説
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湯福(ゆぶく)神社は善光寺の西北、横沢町の一番奥にあり、古くから善光寺とも関係のあった神社である。社叢(しゃそう)(森)の大部分はケヤキで、そのうち三本が指定木となっている。 ケヤキはニレ(楡)科の落葉高木で、大木となり、国内では天然記念物になっているものも多い。本州・四国・九州の暖地帯・温帯に分布し、その多くは平地の川のほとりの傾斜地、山林の斜面などに自生する。 社寺境内などでは、このような自生木が大木となったものが主で、日よけ樹としたり、また、造林もされている。 樹皮は若木のうちは平らでなめらかだが、樹齢を重ねるにしたがって、片状にはげて波状の文様をあらわす。材は優良で、建築材・家具材・機械材その他種々の細工に利用される。 指定木は以下の三本である。
① 参道の東側のケヤキ。樹高約20.6m、目通り周囲8.77m。推定樹齢約900年で、樹勢がよい ② 参道の西側のケヤキ。樹高約21.6m、目通り周囲6.85m。推定樹齢約700年。樹勢はやや衰える。 ③ 西側の玉垣近くのケヤキ。樹高約17.4m目通り周囲7.66m。推定樹齢約800年で、樹勢はいちばん盛んである。
これら三本は以前に旧県指定を受けたことのある名木である。
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