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解説
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古沢家は南斜面をならして屋敷が造られ、母屋と土蔵が東西に並んで建てられている。イチイの古木は庭の南西の隅、土蔵の前にある。 高さは約12m、幹囲は根元に近いところで3.56mあり、主幹はまっすぐに伸びて幾本かの大枝を張り出している。南西に出た大枝はすでに枯れ、幹も空洞化しているが、樹勢はなおも盛んである。 枝張りは12mほどで、南側に長く張り出し、大きな傘を広げたような樹形が見事である。 この木は弘化四年(1847)の善光寺大地震のときも何の損傷もなかったといい、古沢家や地域の歴史を物語る大切な木である。なお、イチイは雌雄異株で、ふつう雌木と雄木の別がある。この木は春、枝先の葉裏のもとにたくさんの雄花をつけて花粉を飛ばせるので雄木と考えられるが、不思議にも、秋になると下枝に赤い実をわずかにつける。 文献では「ごくまれに雌雄同株も見つかる」とあり、この点からも貴重な存在といえる。
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