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解説
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飯綱高原のカラマツ・アカマツ・シラカバなどがまばらに立つ林の中に、ワラビ・ススキなどの下草に交じって、直径役25mの円形の地域にシラタマノキ群生地が見られる。この近くではこの一群だけでほかにはない。 シラタマノキは高さ10~25㎝ほどの常緑小低木で、枝には小さな楕(だ)円形の葉を互生する。 七~八月に枝先に花軸を出し、白いスズランに似た花をつける。九月ごろ乳白色の果実が熟して、つぶすとサロメチールのような匂いがする。 また、シラタマノキは地中枝を持ち、枝分かれしながら地中を長く伸びていき、この枝先から地上枝を出す。地中枝は網目のように広がり、大きな株となることもある。 この木は本州中部以北の亜高山帯から高山帯に分布する高山植物のひとつで、飯綱山では標高1500m以上の地域で見られるものである。飯綱高原の群生地は1160mと標高が低く、しかもこの一群だけで、分布上からも生態上からも特異な存在といえる。 シラタマノキは里に下ろしても栽培がむずかしく、二、三年で消えてしまうという。 自生地で大切に保護して見守っていきたい。
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