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解説
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春日神社は西京の裾花川と天神川の合流付近の台地にある。棟札写から本殿・祝詞殿・雨覆殿は寛政2年(1790)に再建されたことがわかり、拝殿は明治24年(1891)に再度建て替えられた。また、文書から間口4間、奥行3間の神楽殿は明治12年(1879)に建立されたことが分かる。 本殿は覆屋の中にあり、通常は見ることができない。三間社(さんけんしゃ)流造(ながれづくり)の社殿で、屋根は板を横に打ち付けた簡単なもので、棟札写の示すとおり、当初から覆屋を予定した仕様となっている。向拝正面の水引虹梁(こうりょう)の渦や若葉は面より浮き出た彫刻となっていて、この時代としては先端の技法を使っている。また、出三斗上の肘木(ひじき)を通肘木とし、組物・中備のあいだに操り形をつけた独特なものとしたり、扉の上方の組物を省略して、代わりに獏(ばく)と雲の彫刻欄間をつけるなど、個性の強い社殿となっている。
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