秘中之書 [4]

秘中之書 4 [目録]


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<翻 刻>
 
史料管理番号一八
 
遠山家文書番号八七―四
 
秘中之書
  三冊入
 
  文政十二年八月廿三日
             匏扇蔵
 
1     画像(翻刻付)

 
           三冊之内
 
至寅年御借財
御仕法帳
 
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  御借金残候分
 
一 千両      材惣
   利七百両
   但高山村森木引当ニ付
   メ高へ除候
 
子暮同借入之内残居
一◯四百両    信楽
  ◯利四百両 当年皆済候て
 
丑秋御借入之口
一◯三百両    同断
  ◯利三十両  右同断
 
丑五月御借入之口
一◯二百両   御用達共
        正金口残
 
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  ◯利十二両壱分
 
子御借入三百両之口残
一◯百両    久六
  ◯同十両
 
子三百両之口残
一◯百両    孫七
  ◯利十両
 
文政秋之口
一千百両    清水屋
  ◯同百十両
   此元金御工夫事
 【付札】 メ高へ除候
 
文政秋之口
一五百両    馬篭
 ◯同五十両   源十郎
 
 
 【付札】 右同
 
一◯二千両   丑冬迄ニ
        御借入
  ◯利二百両計
 
一◯五百六十弐両弐歩
     午御取立御無尽
     送り三ヶ年分
   但壱ヶ年ニ
       百八十七両二ヅツ
◯印
  メ
 四千百拾五両程
 
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  入金
一◯四百廿七両壱分
      丑冬払残
      有金
  但丑冬不足千八百七十弐両程
  之処へ二千三百両御借入ニメ丑不
  足分ヲ払残金有金也
 
一◯千両    村方無尽
        二ノ元分三分入
 
一◯三百両   御家中
         同断分
        丑入残
 
一◯百三十両  新巣山
        御益金
 
一◯七十両   若山運上
        之内入残
 
 
一◯百三十両  上野預り
        岩洲山運上
 
一 千両    高山森木
        運上
   但材惣へ引当
◯印
メ二千五十七両壱歩程
右引残而
弐千六十七両弐歩程
      御不足
右御不足之方へ
 南方中通り北方村々森
 木御引当ニ可相成候ハゝ
御皆済ニ可成与奉存候
 
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附録
  御無尽払方
 
一 四十壱両弐歩拾匁ヅゝ
      御家中へ五百両
      無尽送り
 
一 百両   村方無尽千両
       講年々二会分
       送り一会ニ五十両ヅゝ
 
一 四十五両 右無尽敷金御預り
       分年々両度利足分
 
一 百両   御用達共無尽
       千両講年々二会分
       送り一会五十両ヅゝ
 
 
  メ弐百八十六両三歩ヅゝ
  右来寅年より次ノ寅年迄
  十二ヶ年半之内送り
 ◯メ
  三千五百八十四両壱歩弐朱
  外ニ
 ◯四百五十両 同預り敷金
        元
 丸印
  二口合
   四千三十四両壱歩弐朱
 右払方ハ仕法納残
 金ニ而仕法借払ト此送り
 
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  金出来可申事
    但年々出分入ともニ而
    払事
 
  有来御無尽
一 百両    山論無尽
        御取口二口之送り
        弐会分ヅゝ
 
一 五十両位  右無尽小懸弐口
        御持口分へ
    但年々相払候事
 
一 弐十両   桑畑無尽
        御持口三口分
   但右同断 小懸二会分
 
 
 メ百七十両ヅゝ
  但平釣ニして
   百五十両ヅゝと
       して
 右八ヶ年半之分
 メ千弐百七十五両
右七両無尽子懸不残
御元口ニ相成候而
入高
 千三百両
差引而
 弐十五両   残金
 
7     画像(翻刻付)

 
此外会毎ニ割戻金
山論無尽之方ニ両度十
両及ヅゝ年々弐十両及候者
平釣可相成彼是余程
御益分ニ相見候也
 
 
  前文なし
一委細大人方より御承知ニ
 可成与奉在候得共兼而
 不成一方御心痛之御儀且任
 御態荒増申上候先御
借金方御片付ニも相成り
其上有来之御無尽御掛
送り等迄夫々引当付候得ば
来寅年よりハ御物成ニ而
御公務并御暮方丈と
相成候事と奉存候左
候得者御安堵候儀ニも奉
 
8     画像(翻刻付)

 
  察有之候御物成ニ而年々
  御公務御暮方小々ヅゝ御不
  足ニも相成り来候処之儀者私共
  よ里難申上事ニ奉存候何連
  諸役所入用向御取縮ニ相
  成候而又者何物ニ而可別ニ
  運上納り之付候様成ル御工
  夫彼是之内ニ止り候事ニ而外ニ
  致方無御座勿論此処ㇵ不
  申上候別紙張面三冊御覧
  入申候御熟覧之上御安堵
  可被成与奉存右張面之内
  当丑暮受払ニ不足も御
 
 
  座候ニ付此分丈ヶ御借入
  之積り及御相談置ニ付此度
  良三郎両人尾州へ被遣則
  廿七日為出立仕候一先御借
  財方御仕法も相立候ハゝ
  至春ニモ候ハゝ大平安堵ニモ
  相成り諸民万歳唱候様
  ニモ可相成と奉恐悦至極ニ存候
  弥御都合宜張面之趣
  ニも参り候へハ最早当十月
  下旬ニ者□桐之花開ヶ
  紙ハ一枚も無御座積ニ御座候
 
9     画像(翻刻付)

 
是等之処御安堵可被下候
余り長文期後きし
 
  七月廿八日