解題・説明
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鉄道隊は、戦地において鉄道の敷設・補修・運転・破壊に従事した部隊である。明治40年(1907)10月に東京から千葉県に移転した鉄道連隊は、第一・第二大隊を千葉町に、第三大隊を津田沼町に置いた。津田沼の鉄道第三大隊は、総武線津田沼駅の南側に本部・兵舎・作業場があり、総武線の北側には器材の保管・整備を行う材料廠の倉庫や、演習用の軽便鉄道の停車場があった。大正7年(1918)、津田沼の鉄道連隊第三大隊は鉄道第二連隊に昇格し、千葉の鉄道連隊は鉄道第一連隊に改称した。二つの連隊は、明治44年(1911)に完成した津田沼-千葉間の演習線や、昭和初期までに敷設が完了したと言われる津田沼-松戸間の演習線を中心として、軽便鉄道の敷設・撤去・修理の訓練や機関車の運転訓練を行った。現在に残る連隊ゆかりのものとして、国登録有形文化財である千葉工業大学通用門(旧鉄道第二連隊表門)などがある。この絵葉書は「軽便線敷設演習」の絵葉書セットのうちの1枚。撮影地不明だが、津田沼軍用停車場かもしれない。
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