資料解説
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十日戎の祭礼は「御狩神事(みかがりしんじ)」「居籠神事(いこもりしんじ)」といわれています。鎌倉時代の記録にも残る古くからの神事です。◆1月9日の深夜12時に表大門(赤門)は閉じられます。そして10日午前6時、表大門の開門と同時に、本殿までの参道約200mを全力疾走で駆け抜け、3着までが福男に選ばれます。◆「走り詣り」は江戸時代にも行われていましたが、「福男選び」は昭和15年、「一番詣り」の参拝者を称えたのが始まりです。ほかに「福つかみ」「福男一番争い」という名称もあります。◆昭和20年8月6日の空襲で、西宮神社は本殿をはじめ主だった建物は焼失しました。そのなかでも祭礼はずっと行われ、人々に福を授けてきましたが、戦災の被害は大きく、福男選びは昭和28年まで行うことができませんでした。◆写真からは開門前の緊張感が伝わります。
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