資料解説
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高度成長期まで、阪神間の海は海水浴を楽しむ人で埋めつくされていました。なかでも香櫨園浜は施設が整い、景勝地として人気の高い場所でした。◆海水浴のほかにも日光浴、ボート、ヨットなど、楽しみ方もいろいろあります。大きなゴムボートは人目を引いているようです。◆阪神電鉄が神戸-大阪間の電車営業を開始したのは明治38年です。翌年、誘客施設として浜寺とともに関西において最初の海水浴場を打出浜に開設しましたが施設として適していない部分があり、その東の美しい白砂がひろがる香櫨園浜に、明治40年7月、海水浴場の施設を移すことになりました。◆毎年大勢の客でにぎわっていたましたが、戦争の影響で昭和18年に閉鎖され、復活するのは昭和22年でした。◆昭和30年代後半にはいると、海水汚染の悪化により昭和40年甲子園浜とともに海水浴場は閉鎖されます。その後昭和50年代には、海の水をきれいにする取り組みが功を奏し、ウィンドサーフィンを楽しむ人が集い、野鳥が飛来する楽園へと姿を変えました。◆参考文献 輸送奉仕の五十年、阪神電気鉄道百年史
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